復活の差別主義者。衝突も起きた桜井誠の秋葉原街宣(詳細レポート)

いまの排外主義ブームに乗じてきたんでしょうか
黒猫ドラネコ 2026.10.23
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昨今の排外主義ブームに登場しなかった男がついに「復活」である。

桜井誠。54歳。何者なのか知らない世代も増えているだろう。実は私も興味がなくてそこまで詳しくはない。すまん。こういう時はWikiに限る。別に権威あるメディアではないので、これができるのがニュースレターの良いところだ。

政治団体「日本第一党」の初代党首。その前身「在日特権を許さない市民の会(在特会)」の元会長でもあり、かの有名な「しばき隊」(現存していないが、まだあることにしたい人がたくさんいる)は、桜井に対抗するために結成されたものである。

主に嫌韓や外国人差別を煽りまくり、左右の激しい争いの中心にいた人物。大阪市長時代の橋下徹がヘイトスピーチ(人種差別的発言をする街宣)への対策を検討し、在特会を率いていた彼を市役所に呼び出したことがあった。暴言のぶつけ合い、睨み合いに発展。今のような動画発信が全盛でない時に、ニコニコ動画なんかで何度も擦られた有名なあのバトルだ。

あれからちょうど12年が過ぎた。

コロナ禍あたりから、病気療養中かスキャンダルでの雲隠れかとされていた桜井は、「日本人ファースト」が叫ばれて排外主義デモが再び跋扈する今の時代にあって、そのブームに乗り切れてはいなかった。

それでも、カリスマを欠いた日本第一党の面々は必ずその手のデモに出現。かいがいしく日の丸の小旗などを参加者に配っていた。移民政策反対デモ、モスク建設反対デモ、JICA解体デモにさえ顔を出しながら存在をアピールし、王の帰還を待っていたのだ。

それらのデモ参加者から「桜井さんは?」と聞かれ「ご病気で・・・」「我々も待っていて・・・」と申し訳なさそうに答える古参の党員の姿があった。

最近は少し元気になり、YouTubeなどでも細々と発信を続けてファンを繋いでいたようだ。満を持して、10月18日午後。「桜井復活」の街宣が予告されたのである。

当日、秋葉原駅電気街口の西側広場には多くの警官が動員され、物々しい雰囲気が漂っていた。

「シュタインズ・ゲート」の聖地としても知られる、ダイビルと秋葉原UDXに繋がる歩行者デッキは半面が封鎖され、そこから駅前へと向かうアキバ・ブリッジの下20メートル四方にカラーコーンで囲いが作られた。

桜井支持者らはその中に押し込められ、タクシーロータリーに停められた「行動する保守運動」の旗が立てられる桜井の街宣車に臨む形となっていた。

(秋葉原駅前の広場に集まった桜井ファンと街宣車)

(秋葉原駅前の広場に集まった桜井ファンと街宣車)

(集まった桜井ファン)

(集まった桜井ファン)

(著名レイシストたちの姿も)

(著名レイシストたちの姿も)

桜井支持者VSカウンター勢

参加者数は出入りがあって正確には分からないが、囲いの面積と混雑率から考えても200人ほどだったはずだ。周りにも聴衆はいたが、支持者だったのかは微妙なところ。基本的に日の丸や旭日旗を携えたタイプは囲いの中にいた。

その囲いの後方からと、ロータリーを挟んでアキバ・ブリッジの真下にあたる左側面から、差別に抗議する方々が声を上げ続けていた。同時刻に埼玉で外国人差別を煽る議員への抗議活動が行われたこともあってか、カウンター勢の数は多くても十数人ほどと少なかった印象だ。

それでも、そのカウンター勢から「レイシスト帰れ」などのコールが響くと、聴衆は「反日左翼どもが来てる!」とイキり立った。

ほどなく囲いの後方には、つかみ合いを防ぐために警官がずらりと立ち並んだ。「肉の壁」のような警備体制の隙間から罵り合いが続く状況だった。

(囲いの後方に並ぶ警官ら)

(囲いの後方に並ぶ警官ら)

街宣車上には日本第一党の関係者らしきスピーカーたちが立っていた。1時間ほど演説を繰り広げたが、それほど知名度も人望もない人物ばかりだったらしく、真剣に聞き入る聴衆は多くはなかった。

カウンター勢のスピーカーから「誰ですかー?」との声が飛ぶ。おそらく聴衆の多数も同意見だったはずだ。早く桜井誠を出せよ、と。

囲いの中にいた千葉県四街道市議のふじわらちかこは、「もうちょっとこっち側で」などと配信者と映りのいい立ち位置を調整しつつ「桜井先生の邪魔をするなー!」と拡声器でわざとらしく喚き始めた。

その桜井先生はまだ姿を見せていないし、街宣車上からの演説には完全に背を向けているし、なんなら演説者よりも聴衆の喝采を浴びていた。

とりあえず、こんな手合いを議員にしてしまった四街道市民は猛省してほしい。

(ふじわら市議がわざとらしく叫ぶ)

(ふじわら市議がわざとらしく叫ぶ)

カウンターに訪れた一部が、丸い穴の空いた白い布や赤い丸が上下二つに分かれた旗を振り続けると、聴衆は「許せない」とさらに激怒した。

「国旗損壊罪」を持ち出し「あんなの逮捕しろよ!」と警察に抗議するなど躍起になっていたが、私服警官らしき人から「あれは日本国旗じゃないから」と返されていた。

「なんでだ!おかしいだろ!」との声もおかしい。警察の言う通りで、ただの丸い穴が空いた白い布と、赤い半月が上下に書かれた旗である。それが冷静さを失った右寄りの人間にだけはなぜか「破壊された日本国旗」に見えるのだ。

そうなる連中を煽るためのアイテムには違いないが、実際のところ何の違反もしていない。こういう欠陥だらけの法律であることを警察もよく分かっているようだ。

「あれは国旗だろ!」と「どこが国旗なの?」の攻防がそこらじゅうで繰り広げられていた。

そんな怒号の中で、終盤には「日本人はバカ民族」と書かれたプラカードを掲げる男も登場。聴衆の怒りはピークに達し「お前はナニジンだ!」「日本から出て行け!」などとブチ切れる声が上がった。

が、これもよく見ればそのプラカードには桜井誠の写真が貼ってある。実はこの「日本人はバカ民族」とは桜井から出た言葉なのである。

復活イベントと銘打っていたのに主役がなかなか登場しなかったフラストレーションもあったのだろうか。異常興奮する極右勢力に、カウンター勢の冷徹なおちょくり芸が延々とヒットし続ける現場であった。

囲いの出入りは自由だったため、明らかにビジネス保守系のイキった若手配信者も動画の撮れ高を狙って外に繰り出し、警官に制止されながら「サヨク狩り」とばかりにカウンター勢とのおちょくり合いを起こしていた。

演説を聴く気もなく終始ニヤニヤしながらうろついていたこの配信者は、のちに「警官に首を絞められた」として動画を上げた。暴力はよくないが、首を押されたぐらいで済んでよかったと思うべきだと個人的には思う。腰巾着のような撮影係を連れだって歩き回り、無用な争いを起こすから警備にとっては相当に目障りで迷惑なだけの人物だった。日本でなければ両手足をつかまれて強制排除されていたかもしれない。

激しい思想の対立がある場所でも暴動にならずに収まっているのは警察の対応のおかげなのに、警備や双方の陣営をこけにし、警察を背後から挑発し、オラついた不遜で粗暴な動きを繰り返していた。

それでいて自身が接触されると「やったぜ!撮ったか今の!」。その言動のしょうもなさには涙ぐましいものがある。

さて、そんな見る価値もない奴はただ哀れむだけにしておいて、本筋だ。

街宣車の上に桜井は全く登場しないまま衝突だけが起き続け、演説は終盤に入ろうとしていた。「最後に」として車上に登ったのも桜井ではなかった。

え、もしかして・・・出ないの??

ついに桜井登場「全員突撃!」

聴衆もざわつく中で、「最後」に指名された人物は

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