「原爆は嘘」に始まり「新日本國」構想も・・・。またもや反ワク・陰謀論者さん大集会の詳細レポート前編
というわけで、今回も参加してきた。2024年から始まった反ワクチン勢による「国民大会」である。今回で7回目を迎えたらしい。
何が国民大会だか、同じ国民と思いたくないんですけど、との意見もあるだろうが勘弁してあげてほしい。
▽第1回の模様はこちらから。
国内の反ワクチン勢力を一手にまとめ上げる形で膨らんできた集団ではあるが、途中で「サクラ騒動」などもあり、やはり参加者は激減傾向にあるようだ。
しかも、「なんか前にも聞いたことがある話ばかりだな」と思っていたら、なんと今年5月にもほぼ同じメンツでほとんど変わらない内容の集会をやったばかりだった。どうなってんねん。
▽5月の同じような集会
▽その集会後のデモ行進など
今回は大ホールでの集会のみで、毎度おなじみの行進もとうとう行わなかった。
登壇者からの宣伝も多くなり、もはやそういう人達をそういうビジネスにハメ込むために集めるイベントになりつつある印象である。まあこうなるのも仕方ないわね。
私もどんどん興味を失いつつあるが、せっかく潜入してきたからには、とりあえず今回もどのような様子だったのか詳細をレポートしていこう。
会場にはあの教祖様の姿も
場所はニッショーホール。虎ノ門ヒルズに隣接し、約1000席を備えた真新しい会場だ。以前も別の反ワクチン団体の集会で使用されていた。使用者に寛容なことがうかがえる。
14時開始で開場予定は13時だったが、主催者から「自由席で先着順のため混雑が予想される」との連絡が届いたため、12時半には到着した。参加者の中でも屈指の熱心さである。それでも3階のホール入り口から1階まで早くも行列ができていた。
ここから8時間の長丁場だ。地獄には慣れている。何も怖くはない。ただ、こういう場所に慣れてしまっている自分が怖い。
このホールは公益財団法人日本消防協会が運営する施設で、この日は1階の壁で阪神淡路大震災の被害地図などの展示会が行われていた。
それらを眺めながら開場を待つ列の中で、前に並ぶ高齢のご夫妻から「やっぱりあれも人工(地震)だったの」(妻)「東日本がそうだったからなあ」(夫)と聞こえてきた。
ああ、ここはそういう人たちが来るイベントなのだ。前言撤回、こんなもんに慣れるはずもない。ええ慣れないとも。歯を食いしばって恐怖に耐えながら静かに並ぶのみである。
受付でQRコードを見せて入場。スクリーンには日の丸が大きく映され、「自立日本」のキャッチフレーズが掲げられていた。

無事に良い席を確保。ほどなく、ほとんど客席に空きがない状態となった会場内には、AIで作ったらしき「10月21日 関ヶ原~♪」という、おごそかな謎ソングが流れていた。こんな歌に脳内をハックされてはたまらないのでイヤホン必須である。
彼らは今回のイベントや一連の活動などを「関ヶ原の戦い」だと思っているのだ。なぜかと聞かれても困る。長年ウォッチしている私にだって分からないことはある。反ワク軍の勝利を目指して戦っているつもりなのだろう。
とりあえず、東軍と西軍の勢力がさほど変わらない、当初はどちらにも勝ち目がありそうな戦いを持ち出す陰謀論者的おこがましさだけは許してやるとして、ここからたくさんの小早川が出てとっとと総崩れしてほしいものだ。

(開演を待つ客席の様子)
さて、着席して一息つき、ふと気配を感じて前方を見ると、重厚な着物姿ででかいサングラスをかけた存在感のある女性が、2人の手下らしき若い女性を引き連れて空席を探していた。
近くで顔を見て一瞬でわかった。エセスピ界隈ではおなじみの「自称・卑弥呼の生まれ変わり」天宮玲桜である。なんと・・・こんな所で目にするとは・・・。
生で見るのは2度目だ。10年前、私が黒猫ドラネコとして活動を始めるきっかけになったような人物。パワーストーンなどを高額で売り、「卑弥呼の墓ツアー」などもしながら信者を大分県内の集落に住ませて稼いでいるスピ商法の教祖である。最近はYouTubeなどでも稼いでいるようだ。
とうとうコイツがこういう場所に顔を出すようになったか。やはり私の観察対象が広く浅く繋がっていることが証明されたようで感慨深いものがある。そのうち登壇もするのではないだろうか。
比較的空いていたホール2階席へと移動していったようだった。ていうか、開始時間ギリギリに来てんじゃねえよ。並べ並べ。
さて、そんなこんなでいよいよ開幕である。
司会は石田和靖。おいおい、関ヶ原で石田は負け確定じゃねえか、と心の中でツッコミを入れたのはこの会場内で私だけだろう。

(司会の石田和靖)
この界隈で絶大な知名度を誇るYouTuberであり、もともとは海外との投資ビジネスなどを手がけていた人のようだが、今は反ワクチン・陰謀論界隈と巧みに絡みながら「日本の危機」みたいな感じを煽って視聴者と再生数を獲得するスタイルを続けている。
そんな石田はこの反ワク集会を「鍋とフライパン革命の前夜」と評している。
かつて経済危機が起こったアイスランドで、市民が鍋やフライパンを鳴らしながらのデモ活動で政治を動かした無血革命になぞらえたのだ。
5月の同集会でも同じように主張していたこともあり、今回は石田ファンなのか仕込みなのか、客席にフライパンを持ってきた人がいて「コンコンコン」と打ち鳴らして石田を喜ばせていた。
石田から「この集会を引っ張ってくれている」と紹介されたトップバッターはもちろんこの人。すっかり国民運動の主役となっている作家の林千勝である。
二人はまず歩み寄り、熱いハグをかわした。なんて感動的なシーンだろう(嘘つけ)

(ハグをする石田と林)
「原爆ではなかった」
もはや国民運動は、この人によるこの人のためのイベントになったと言ってもいい。
林はまず石田や会場に来ている反ワクチン配信者らに感謝を述べてから、スクリーンに映すスライドの準備にかかった。接続がうまくいかず「機材トラブルがありました。CIAにやられているかもしれませんね」と言って会場を温めた。はいはい面白いね。
そしてやっぱりいつも通りの話が披露された。

(やっぱり反ワク・陰謀論な講演をする林)

(あーもう・・・)
林は何度も「これはファクトです」と繰り返しながら、「広島と長崎に落とされたのは原爆ではなかった」「新型コロナワクチンも計画されていた」のように語るのだった。
さあ、国内最大級の陰謀論ショーの始まりだ。


