外国人差別で溢れるデモ。YouTuber主催、陰謀論集団や議員、幸福の科学関係者もいた芝公園集会。【レポート】

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クリスマスマーケットでも賑わう芝公園の一角から、わめき声が何度も響き渡っていた。

12月20日13時からの「護虎会」「江龍東雲団」なる集団が主催したデモだ。

省庁解体デモなどを主導するようになったYouTuberらによる集まり。元は自動車愛好のようなチャンネルが、政治系動画を出した時の再生数増加に味を占め、そっち方面に舵をきったのだ。お決まりのパターンである。

東京プリンスホテルの裏、中学校や高校に挟まれた公園内に、ピーク時で130人ほどが集結した。

やや年齢層は高めだが、中には子連れや「動画を見て自主的に警備に来た」という中学生ら若者もいた。

いつものように、そこらじゅうで日の丸の小旗が配られ、旭日旗も延々と振られている。

岐阜から来たらしい「黒子（くろこ）」のコスプレをした人物が、自前の消防車（そんなのありなんか？）で公園内に乗り付け、その車が演台となっていた。

車上や周囲に様々なのぼり旗が立てられている。

ああ、陰謀論集団「日本列島100万人プロジェクト」の旗も。まだいたのかお前ら･･･。

スピーチしたい人が誰でもマイクを持つ、いつものスタイルで2時間ほどの集会。

消防車の上から演説した主な人物は、河合ゆうすけ戸田市議の陣営でよく見る藤原ちかこ氏（四街道市議）、幸福の科学職員の経歴がある与国秀行氏ら。

他はほとんど素人の方々で、その層は最近の「モスク反対デモ」などとほぼ同じだった。

プロテスター（差別的なデモに抗議する方々）は、序盤こそ同日あった新宿南口でのデモに人手をとられたせいで少なかったが、じわじわと芝公園に移ってきて、秀逸なツッコミやプラカードを掲げ続けた。

「陰謀論と排外主義　読みなさい」と出版社ページに飛ぶQRコードを載せたデカプラカもあった。

著者冥利に尽き、感謝感激である。

参加者の主張は「移民政策反対」「外国人が増えたら犯罪率が上がる」「外国人は罪を犯しても不起訴になる」などの内容ばかり。そこにファクトはない。

どんどん低レベルになっていく･･･いや、こんな差別煽りの活動にレベルの高低も何もあったもんじゃないことは賢明な読者の方ならお分かりだろう。

ただ、政治系団体が主催するデモとは違って、ほとんど統制がとれておらず、主催者までもが抗議勢力を指し「しばき隊が」「日の丸を振ってやれ」などと言い、参加者を扇動する様子がたびたびあった。

この界隈にとっての期待の星なのであろう中学生ぐらいの男の子も登壇していたが、さすがに慣れていないようだった。

彼はプロテスターから「ショート動画ばっか見てんじゃねえ」「見ているYouTubeチャンネルの名前を教えなさい」などと言われて涙声になり、「ああいう反日的な人は日本から出て行ってほしい！」みたいな悔し紛れの言葉を吐いてしまう始末だった。

こうした状況を見かねてか「ひとことだけ！いいですか！」と登壇した男がいた。

「我々がケンカをしてもしかたないんです。みんなで団結して･･･」みたいにつらつらと話したところ、プロテスターから「お前『ひとこと』って言っただろ！何こと話してんだ！」と、あまりにも的確にツッコまれていた。

演説のほとんどは抗議にかき消され、この日の雨上がりの地面同様にグッダグダだった。

そして、15時には園内で隊列を組んでデモ行進へと出発となる。

警察車両に先導されながら、例のアレな消防車を先頭として、デモ隊は東京タワーをバックに進んでいった。

歩道橋が多く、撮影スポットに恵まれていたのだけはよかった。

シュプレヒコールは、「イスラムの侵略を許すな！」「日本の治安を守れ！」「税金は子ども達のために使え！」「日本人差別をやめろ！」「売国政策反対！」「JICA解体！」「日本を植民地にするな！」「移民政策反対！」など。

大音量に「何事か」と興味深そうに眺める沿道には当然、外国人観光客らしき家族連れも多かった。

その中の子ども達に向け、デモ隊の中から露骨に「GO HOME！」と中指を立てるカス野郎もいた。非常に胸くそ悪い。

主催者から「移民反対」とは言わないで、などの事前注意もあるにはあったが、デモ参加者の外国人への溢れる差別心は全く隠せていなかった。

（以下の限定部分では、警察対応への疑問、プロテスターの様子や、終着地でのわちゃわちゃなどを書いています。ご興味のある方は、ぜひこの機会にメンバー登録してご覧ください）

今回の行進コースは異常に長かった。

私がこの手のデモを観察し始めてから最長だったのではないだろうか。芝公園を出た一団は新橋方面へと進み、なんと