差別へのカウンター本を出したかった。「陰謀論と排外主義」出版記念、担当編集Tさんインタビュー
今回のレターは出版記念特別のロング・インタビューです。
話題沸騰で早々と増刷が決まった「陰謀論と排外主義」(扶桑社新書)。担当編集者のTさんに、この一冊へ込めた思いなどを聞いてきました。
まだの方はぜひ、この機会に本を手に取っていただき、今回のレターと一緒にお楽しみいただけたら幸いです。
出版のきっかけ
黒猫ドラネコ(以下黒猫) いきなり一番聞きたかったことなんですが、なんでこの本を出そうと思ったのでしょうか。Tさんの動機や背景などは。
編集T 自認からすると、右や左という以前に俺は馬鹿だし、およそ褒められた人間ではないんで、基本的には「下から目線」なんですよね。でも、10代の頃に海外に行ったりとか、ブラジリアン柔術やスケートボード、サーフィンが趣味で茅ヶ崎に住んだことがあって、仕事では編集者としてやっているから、それこそいろんな友達がいます。職業も階層もいろいろで西洋人に限らず、ブラジル人や中国人、ベトナム人も。日本で暮らしている彼らの生活を見ていると、実際ゴミの分別だって正直俺より真面目だったりする。それに、日本人に優しくしてもらった話をしてくれるんですよ。リップサービスなんだろうけど。せっかくそう思ってくれてるんだったら、ずっと思ってもらいたいし、いつか出身国に帰る時があっても気分よく「日本人すげえ優しかったんだよ」って広める人が増えたほうがいいじゃないですか。
黒猫 そりゃ絶対そうですね。
編集T だから、「出ていけ」なんて言われる今の世の中はすごく怖いだろうなって。すでに働いている人や、観光に来た人、留学生もそうだし、彼らに嫌な思いをさせていいことなんか何一つない。人情とは別にして功利主義的に言っても、日本人はどんどん少なくなって若い人もいなくて、労働力も減っている。税収とかリアルなところでは、外国人の人がどんだけ税金払ってるのかって。病気になって保険が適用されるのは(出身国と違って)すごいって、払っておいて良かったって話も彼らから聞きますよ。永住している中国人や長く住んでいる人は特に、入管法の改正でちょっとでも保険料や年金の滞納があったら取り消されるかもしれないのを怖がってちゃんと払っています。
黒猫 間違った情報や小さなデータから、外国人が優遇されているみたいなこと言う人が多いですよね。
編集T それに、現実の生活者のあいだでそこまで排外主義が盛り上がってるのかという疑問もありました。実際、俺の友人の中国人の近所に住む日本人のおじいさんは、彼らが引っ越した当初は外国人の新参者に対してかなり警戒心を持っている感じだったんです。でも、中国人一家も真面目に生活してるし、コミュニケーションが取れない相手ではないとわかると、次第に彼の畑で取れた野菜をお裾分けしてくれたり、その野菜のお礼で「日本人は餃子は好きだろうから餃子を作ってお礼をしたいけどどうだろう?」と相談されたり、その中国人一家の隣が南アジア系の家族で「引っ越ししてきたときに向こうの素敵なお茶をいただいたのでお礼したいけど、宗教的な禁忌もあるだろうし何がいいだろう」と相談されたりしたので、そういうネットではびこる声からは見えない生活者目線の小さな国際交流みたいなのは確実に存在してるんですよ。それが、例えば野菜をくれたおじいさんが、ネット発で世論が排外主義に偏ったときに、そういうムードに流されちゃうのは嫌だなって思ったんですよね。
黒猫 現実はそうでもなくて、ネットの悪いイメージが大きくなっていますね。国際交流したい人も、日本の暮らしを伝えたい人も多いですよ。だからこそ外国人も日本に溶け込んで、親切な日本人と仲良くしたいと思ってきたはず。自分たちで情報を得て、慎重に暮らそうともしている。それがなぜ外国人コミュニティが悪いことをしているかのように拡がっていくのか・・・。
編集T 彼らは日本人よりも制度に対してすごく調べるから、情報をサイトにまとめるのが上手な人がいて、それを共有して詳しくなっています。新型コロナ流行の頃は、休業補償とかの話も、wechatなんかで情報がまとまってるんですよ。俺も相談を受けました。該当しないなって人には「あなたのとこは該当しないな」って言ったら、素直に「そうか~」って諦めてましたよ。調べたらすぐ分かって、公的に保障される制度なのに、「卑怯なことを」って思ってしまう風潮がある。
黒猫 制度自体がおかしいんだったら、制度を変えるしかないのにね。
編集T たとえば日本人が外国にいても、病気の時にその国であればどうするかみたいなことを誰かがまとめた情報サイトがあると思うんですよ。それと何も変わらない。互助会的なウェブサイトを閲覧するなんて普通のことです。だからそういうのを卑怯だとか外国人が優遇されているっていうのが、そもそもおかしい。外免切替とかも批判されましたけど、あれはそもそも居住国で免許を持っている人の話で、条約上国際免許が出せないからある代替制度みたいなもんですからね。日本人も中国で普通よりは簡単に取れますし。「10問中7問正解で合格」ってのも言われてて、さすがにそれは俺も簡単すぎだろと思いましたが、その他の実技の部分とかは結構ちゃんと見られるから俺の知り合いの中国人も3回めでやっと受かってましたよ。下手に運転経験あると余計に難しいって。ちなみにこの10月から合格基準も50問で90%以上と変わってます。
黒猫 感情だけでそんなことを言っている人たちが増えたので、互助会やコミュニティみたいなのも批判されてしまうんですよね。それで困っている外国人や苦しむお友達がいたことが、この本を出そうと思った動機だったんですね。
編集T それも一つだし、やっぱり言っていることが間違っていると思うんですよ。こんなことで排外主義の空気が広がることは、間違いなく日本の将来に影を落とすことになる。
黒猫 絶対そうです。
編集T その空気感によって、例えば真面目にコンビニで働いている外国人の若者が、帰りに怯えて帰んなくちゃいけないんですよ。おかしいですよ。自分たちの国に帰って「日本に行ってよかった」って言って、そして日本で働いた経験のある彼らが偉くなると、それは日本の国益にもかなうわけじゃないですか。先日もニュースになりましたけど、モンテネグロの首相は埼玉大学に国費留学生として留学されていた方ですし、モンゴルの大統領もJICAのプログラムで青森の一般家庭にホームステイして、その時の経験をずっと覚えててホストファミリーをモンゴルに招待するくらい、いい思い出になっていた。ネットでなんの根拠もない「日本は世界に好かれている!」なんて動画で気持ちよくなるのもいいけど、その背景にこういう地道な活動が大きな役割を担っているのに、それを優遇だとか非難するのは意味がわかりません。
黒猫 目先の不快で、一部の外国人の素行の悪さとかをターゲットにしてしまっていますよね。
編集T 差別主義者の大声は止められないかもしれない。自分たちと違う人をパージしたい習性は誰しも持っているから。でもそれで嫌なのは、例えば国政政党だとか議員だとかが本当にそう思ってるかどうかは知らないけど、そういうことを利用し、煽ってきた空気感が広まったことで、それまでは別に外国人のことをなんとも思っていなかった人たち、普通に歩いてたおばさんとか若い子までおかしなことを言い始めている。その空気がすごく怖いんですよ。
黒猫 やっぱり誰かが「おかしいよ」って言わないといけないタイミングだったと思いますね。遅すぎたぐらいで。
編集T 神奈川新聞や東京新聞なんかは頑張っているけど、他のメディアはなんか「外国人優遇への抗議も一つの考え」みたいに思ってるのか、賢しらな「中立」の罠にハマってる気がします。だからこそ、排外デモや外国人優遇論が、いかにでたらめな話がベースにあって、誰によってどのように広まっていったっていうのをこの本で可視化したいなと思ったんです。
黒猫 でたらめを信じて「もしかしたらそうなのかも」ってなるのは、今の外国人への不満に限らず、ネットで拡がった陰謀論とかワクチンのおかしな話も全部そうでした。この本が「違う」ってちゃんと言える材料になればいいですよね。
「反リベラル」
編集T 嫌なムードへのカウンターのムーブメントを作りたかったんです。黒猫さんの自認がリベラルじゃないから、「反差別」とか「リベラル」的な枠組みに分類されるのはあれだろうけど、黒猫さんも差別へのカウンターする側も、言ってることがまともなんですよ。ファクトを重視するから嘘を言わない。一方で、排外主義を煽る側は扇情的なことを嘘でも誇張でもいいから撒けばいい。そこに非対称性がある。ファクトは得てしてつまらないし、生真面目にとられちゃいますからね。そういうアンバランスな構造のなかで、カウンターする側には補強になり、よくわからない人にはファクトを知るきっかけになる本ができればなって。
黒猫 いつも言いたいのは、今のいわゆるネトウヨって「右翼」じゃないんですよ。言うなら「反リベラル」で、要は左翼的な人をいじめたいだけ。今回の本で「お前らのやってることは違うだろ」って突きつけられるべき人たちっていうのは、右とか左ですらもない。ただの人気取りや再生数稼ぎで、陰謀論も都合いいから使っている。参政党はもちろん、河合ゆうすけとかへずまりゅうとか、あの辺りの「ビジネス反リベラル」みたいなのを簡単に支持しちゃうような人達をどうにかしないといけないと思うんですよ。
編集T だから結局は日本のことを考えてっていう人じゃなく、左翼が気に入らないからとか、あと騒ぎたいだけ。差別を煽る側って、いろんなやり方で、それこそインフルエンサーやbotとかも使って大きく拡散するわけじゃないですか、今回はそれをカウンター側がやってみたらどうだろうって。拡散するのはファクトだけど。こういう動きをプロモーションにも利用したら面白いかなって。
黒猫 今までこういう本がなかったから、すごくいい試みだと思います。一石を投じて流れが変わるかもしれない。先日はそういうトークイベントもやっていましたね。清さんをゲストにして菅野さんと。そういう差別へのカウンター的な発信の場が多くないんですよ。変な人たちは自分たちでやりたい放題にやっているのに。
編集T もっとアカデミックな人達がそうしてくれるのがいいんですけどね。どっちかっていうと、自分も黒猫さんも、まかり間違っていたら「あっち側」に行ってもおかしくないじゃないですか。
黒猫 確かに。バカを見ている方が面白いから差別するバカを見ているだけでね。
編集T 意地悪なメンタリティーがある人は、敵に回すと厄介ですが、味方にすると心強いですからね(笑)。藤倉さんなんかその最たるもの。
黒猫 藤倉さんは今回の著者陣の調整も全部やってくれましたね。
編集T ハーバービジネスオンラインの連載時には、藤倉さんと口論をした時もあるんですけど、すごく筋が通っていて、あの人には絶対に譲れない一線がある。右でも左でも個人の自由や人権が侵されるのは許されないって。
黒猫 譲れないことでいえば、長年の親交があった人ですら縁を切ったことが最近ありましたからね。尊敬する反面、私は両者とも大好きで板挟みに遭う身だからあまり言えないけど・・・。
多彩な著者陣に
黒猫 著者7人それぞれのテーマっていうのは最初から決まっていたんですか?
編集T なんとなく決めていて、実際に意見を聞いて調整しようと思っていました。イメージ通りの原稿がきましたね。
黒猫 私も山崎さんも藤倉さんもそうですけど、どうしても被ってしまう部分がありました。読んでいても、石濱哲信の名前が何回出てくんねんって思いましたけど。
編集T 名前覚えましたよ(笑) 山崎さんが長く書いてくれて、黒猫さんと山崎さんだけで100ページくらいまで来てたんです。何ページになっちゃうんだって思って。ばっさり削って、もう別記事にしようと。
(以下の記事リンクより)
黒猫 みんな書きたいことは山ほどありますから。実際に現場に行って「変なことやってますよ」って報告する人がいないと絶対いけなくて、それがウォッチャー。本当はメディアにもっとやってもらいたいんですが・・・。現場で騒ぐアレな奴らってYouTubeとかで「こんなに盛り上がってます!」をバンって出しちゃって、それが勝手に拡散されていくんです。「でも実際はこんなんですよ」って、ちゃんと示す人がいないとダメだと思います。
編集T 黒猫さん達がすごいのは、現場で見たことをそのまま書いてること。だって、そのまま書くと「こいつら変だ」と言わなくても、読めば「ああ、変だな」って思えちゃうことなんですよね。そのまま書いてるだけなんで、名誉毀損にならない(笑い)
黒猫 その通りです。見たまま書いて、素直に読めばアレな人の集まりだって分かるから。
編集T 批判する時に「こいつらバカ」って言うとやっぱりちょっと、言われた方もあれだし、目の前で起きていることを淡々と書くだけで伝わるのはすごい。
黒猫 それはずっと狙っているところですね。
編集T 今回の本の黒猫さんの文章も読みやすいと思って、割と好みだなと思って見ていましたよ。
黒猫 ありがとうございます。知識では勝てないから、現場に行くことと、読みやすく楽しく書くことだけは気をつけています。
編集T 山崎さんもすごかった。育ちがよくて知能の高い若者で、それでこちらのニーズを汲んだうえで面白いものを期待以上にちゃんと書けるってのは大したもんだ、と。
黒猫 彼はウォッチャーとしての熱心さもあって、もっといっぱい書けよっていつも言ってるんですけどね。同士として雨宮純さんに出会った時にも似た感覚で、山崎という傑物を発見できたのはよかったと思います。
編集T 現場を見てきた人だったり、分析があったり、いろいろ方向性があって、欲を言えば「陰謀論一覧」みたいなのがあればよかったぐらいかな。それぞれの著者の論調のバランス的にもいい感じの本になりましたね。
黒猫 ただ、私のところに「この人と一緒に本を書くなんて・・・」と、めちゃくちゃ来ました。別に肩組んで友情を語るわけでもなし、たまたま一緒にお仕事って感覚ではいるんですが、フォロワーさんでも「菅野と組むのか」「ちだいと絡むのか」みたいなこと言ってくる人が結構いて。
編集T その気持ちはよくわかります(笑)。彼らの芸風がちょっとトリッキーなだけで、言っていることの真意を読み取らないで批判する人が多すぎますよね。俺は、「誰が言ってるか」だけでなく、「何を言っているか」で判断したいなとは思ってます。
黒猫 今は右か左か、もう完全に別れちゃってて。「こいつは左の奴と組んだから左だ」ってなる。私も左翼だって認定されています。全然そんな簡単に割り切れないのに。というか、私が左だとしてなんか問題あるのかって。
編集T ひろゆきさんの連載を担当していたことがあって、彼は右とか左じゃないんですよ。「立ち回り的に上手い」と思ったのは、明らかにレイシズム的な発言はしない。焚き付けることはあるかもしれないんですけど、彼自身は踏み外さないんです。
黒猫 え、じゃあ、ひろゆき担当をしていたのに、清さんの担当もしたんですね(※)Tさんの方が立ち回りえぐすぎません?
編集T そういう仕事なのでね(笑)
(※)7人の著者の一人である清義明さんは「ひろゆき研究」の第一人者
編集T だけど、黒猫さんのところに「あの人と組むのかよ」みたいなリプライがついた時は、「しめた」と思いました。これで売れるって。
黒猫 そうなんですか?
編集T つまり著者さんがみんな客層が違うということなんですよ。黒猫さんの文章が読みたい人もいれば、菅野さんやちだいさんのを読みたい人もいる。そこが被ってないと分かったので、あの手のリプがついて「よし」と思ったんです。
黒猫 そんなもんですかね。
編集T 菅野さん、藤倉さん、清さんにしろ、みんなアンチの人を強めに殴り返してますよね。黒猫さんも。
黒猫 私はフォローもしないでクソリプしてくるアホをいじって遊んであげるだけです(笑)ちだいさんも結構いきますよね。
編集T ちだいさんは人を怒らせる感じでいじって、あの才能はすごいです。しかも相当メンタルにくるような攻撃を食らっていてあれですよ。全然ひるまないですよね。
黒猫 立花孝志にも向かって行って、いま見事に打ち倒した感じ。
編集T いろんなスラップ訴訟でもそうですよね。彼らが追及するところはお金をかけて訴えてくるところもあるから。個人だと下手をすれば生活を脅かすし、企業だとしても訴訟対応に業務を割かれるので、正直「触りたくない」となるメディアが多いのもわからんではないです。
黒猫 でも、Tさんは編集としてそういうリスク管理をうまくやってくれましたよね。私の原稿の直しでも「なるほど。こう直すのか。ちょっとやりすぎだったか・・・」ってなりました。
編集T 本当に申し訳ない。あれが黒猫さんの芸風であり、色だったのに。
黒猫 いえいえ、「これは出せない」っていう上の意向と戦ったうえでしっかり著者とコミュニケーションをとってくれたから信用できたし、直し方にも納得できるわけですよ。あまり抗おうとも思いませんでした。でも、一番若い山崎さんが抗って戦っていたのは面白かったですね。こいつ根性あるなって。
編集T 山崎さんは他の人の章の直しにも「それはおかしい」って言ってくれてましたね。あれはあれで助かるんです。こっちも直したかったわけではないので。
黒猫 他にも上から直しの指示があったとか。著者陣との調整が大変だったでしょう。
編集T それで言うと、古谷(経衡)さんに書き直していただいたら、「さすが」と思った文章が返ってきたんですよ。そういう折り合いをつけられる人だから、古谷さんに著者陣に入ってもらって良かったなと思って。まだお会いしたことがなかったんですけど。
黒猫 私は2日に大阪で初めて会うんです。楽しみです。
(以下リンクより、ぜひ配信チケット購入を宜しくお願いします)
黒猫 発売前に読みましたけど、清さんはやっぱり上手いな、読ませるなと思いました。他社の本でもQアノンについてしっかり書かれていましたけど、今回は「匿名」を絡めてさらに見識が深まっていて。それと菅野さんのあとがき、良かったですねえ。かっこよかった。
編集T 「日の丸」ね。なんか俺が評価するのもあれだけど。
黒猫 最後ぐっと締まった感じがする。
編集T あとがきのために全員の原稿を読んだ菅野さんから、「黒猫さんの原稿が面白い」って一番最初に聞きました。
黒猫 ありがたいことです。菅野さんもお会いしたことがなくて、ちょっと怖い人のイメージもあって。でも、今度の出版記念トークライブの告知文に「黒猫ドラネコと菅野完が初対決」って書かれて・・・。マジかよって。
(以下のリンクより。ぜひご覧ください)
編集T 彼はこの著者陣に牙はむかないと思うけど(笑)
黒猫 一体どうなってしまうのか・・・。
(以下の限定部分でも、編集者の矜持、日本初の「ディープ・ステート」秘話、発行部数の展望など、ぶっちゃけ裏話を展開します。ご興味のある方は、ぜひサポートメンバーに登録してご覧ください)
編集者として
黒猫 企画段階で著者陣のフォロワー数を提示されて会社側に売り込みをかけていましたよね。今は出版業界もそこを気にするんだなと思いました。
編集T 俺はフォロワー数ありきで企画を考えるのは大嫌いなんですけど、最近は「SNSのフォロワー数の多い人を探してきて」ってなりますね。
黒猫 じゃあ7人の合計でかなりのことになりましたね。
編集T 定説として、共著って売れにくいものなんですけど、今回だと著者7人の一人平均でだいたい5万人フォロワーとして約35万のフォロワー数で、しかも顧客が全員やや違う。あとSNSでの拡散能力って単純にフォロワーの多さじゃなくて、黒猫さんは世間的な知名度はまだまだですけど、ご自分のフォロワーに対して出した話の拡散力はすごいし、ネタを持っている。そういう7人を用意したら、間違いなくバズるとは思いました。拡散力がある7人で、どういうことが起こるかなっていう実験的な目論見もありました。
黒猫 これまでもこうした本を担当されたことはあるんですか。
編集T 政治系はあまり多くない、というかなかなか企画が通らなくて(笑)。最近ではトレーニングの本とか、あと実は「闇の勢力が」とかあのへんの本を担当した経験もあるんです。
黒猫 あー、言ってましたね。