2025年をトンデモ観察で振り返る

マジでいろいろありすぎましたね・・・
黒猫ドラネコ 2025.12.30
誰でも

どうも、黒猫ドラネコです。

当レターは開始から4周年となりました。いつも支えてくださる皆様のおかげです。

この1年で購読者数も1万人ほど増え、順調なペースで伸びています。現在は2万6000人を超え、メールアドレスを入力するというハードルがある登録手法でこの数字は凄いと率直に思います。2026年中の3万人突破も見えてきました。

取材現場などで私の素性を明かすことや、トークイベントなども増えていますが、そこでの「登録しています」「サポートメンバーです」という声が本当に励みになっています。

今年もたくさんの方に読んでいただけた黒猫ドラネコのトンデモ観察記。反響の大きかった記事を貼りながら振り返りたいと思います。

メンバー限定記事は無料でも半分ぐらいは読めますが、全文が気になる方はこの機会にぜひサポートメンバー切り替えをご検討ください。

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2025年の注目記事

▽三浦ゆえさんと山田ノジルさんの勝訴

応援していたライターの先輩お二人の勝訴。個人的には25年でも屈指の良いニュースだった。この裁判では、身に覚えのないことで私の名が被告人から連呼されたこともあって、ふざけんなよと思いながら稀有な体験ができた。

▽Meiji SeikaファルマVS原口議員

製薬大手が現職の国会議員を訴えた裁判。今どのように進んでいるのだろうか。そもそも原口パイセンは26年も国会議員でいられるのか。少なくとも立憲民主党さんはもう本当に決断した方がいい。マジで。

▽財務省解体デモのブーム

25年春に隆盛を迎えた「財務省解体デモ」の一大ブーム。年末には終わりを迎えそうな雰囲気もありつつ、排外主義とも結びついて26年も続きそう。「国民の不満がー」みたいなことを煽って動画再生数にしようとしたインフルエンサーはバカばかりなので仕方ないが、そういう報じ方をしたメディアは猛省して欲しい。

▽立花氏襲撃事件

そんな財務省解体デモが最も盛り上がった3月、現場で刃傷沙汰が起きてしまった。私は目の前で犯行を目撃。あの空気感と自分の心臓の音の激しさは忘れられない。N党・立花氏は兵庫県の騒乱などに絡んで秋には逮捕されるわけだが、どんなに恨みをかっている人物であっても直接的な暴力を受けていいわけではない。

▽令和の百姓一揆

26年にも予定されている新たな運動。右と左が入り交じり、反ワクデモなどを仕切っている保守系政治団体も来て、いつもと勝手が違って肩身が狭そうで面白かった。立憲民主の反ワク議員や元大臣らも大いに絡んでいるが、本来は現役の農家さん主体の動きであるはず。変な人達の介入を抑えながら、切実な訴えを届けるイベントにして欲しい。

▽省庁解体に乗っかる反ワク大集会

当レターではすっかりおなじみ反ワクチン勢力「国民運動」周辺も、省庁解体ブームに乗っかった。霞ヶ関に2000人ほど集め、別の活動で走り回っていた街宣右翼とのバトルもウォッチャー的には楽しかった。ただ、デモ行進にバイトの若者を雇うサクラ騒動があった24年に比べ、25年のこの界隈は集客を伸ばせなかった印象だ。

▽深田萌絵が八王子で集会

「逮捕される」「萩生田議員をなんとかしろ」とか騒いで街宣を敢行。八王子警察署前までも軍勢が押し寄せて騒然となった。見た目がマシな女性が「権力や既得権益と戦う」みたいなことを言って陰謀論界隈のインフルエンサーになると始末が悪いという例。某都議とか差別主義者の奴とかもそういう感じ。SNSで振り切ってバカを動かした奴が稼げる時代になっていると実感する。

▽「安倍元首相暗殺の真犯人を」集会

個人的には最も雰囲気が怖いと思う集会の2連発。宗教が絡むとこうなっちゃうんだなあ・・・。社会的地位のある人も加担して活発だったものの、集会の後にようやく山上被告の裁判が始まり、「真相を探れ」系の陰謀論は一つ一つ否定されていった。判決は26年1月。それでも、集会に参加するような人達は「自分達が正しい。真実が握りつぶされた。司法がおかしい」の大合唱になっていくのだろうか。

▽大バズりした参政党の歴史

参院選を前に不穏な空気を感じ、慌てて無料公開した「参政党の振り返り」はXで1万以上リポストされ、当レター初の20万PVを突破。「これで参政党のことが分かった」「助かりました」とたくさん感謝され、観察してきて良かったと思ったしライター冥利に尽きる。これにより多くのメディアから数え切れないほどの連絡を受けて取材に応じた。世間の参政党に対する警戒感は強まった。・・・はずだったのだが。

▽そして参院選へ

25年最大のニュースはやはり残念ながら参政党の躍進だろう。当レターで彼らを追い始めた22年に、こんな事態になるとは思ってもみなかった。仕事が増えることにはなったが、本気で何も嬉しくない。いよいよ日本はどうなってしまうのかという思いと、「これはダメなんですよ」を伝え続けていく使命感で・・・いや、本音は「マジですげえバカなこと言ってんだから皆さん見て!」の精神で今後もマイペースでやっていく所存。

▽目覚めた人達も健在アピール

参政党が伸びてすっかり影が薄くなっているが、通称「国民運動」による反ワクチン・陰謀論の活動も続いている。省庁解体に乗っかった後は、秋に「エボラ研究施設を作るな」とのテーマを新たに加えた。YouTubeでバカに人気の陰謀論討論番組も始まったので、今後はどれだけそれらと連携して新たなバカを取り込めるかが勝負になるのではないだろうか。

▽緊急発売で一気にベストセラーに

「陰謀論と排外主義」(扶桑社新書)を緊急発売。7人の執筆陣に加えていただき、初の出版がベストセラーになった。この1か月で4刷など、今後もさらに売れていきそうだ。楽しく陰謀論ウォッチやアレな集団の発掘をしていた我々の元に、ガチの差別・排外主義の波が勝手に押し寄せてきただけの話だが、いかにしてコロナ禍の変なデモがそちら方面の主張を「美味しい」と思って取り込んでいったかを語る場が増えていくのだろう。ウォッチャーにしかできないことではある。

▽ヘイト・デモは26年も続くのか

財務省解体デモなどにいた連中が外国人ヘイトに味を占めるようになっている。それまでは政治団体などが主体だったが、今はYouTuberなどが再生数ほしさに開催するケースが多い。26年以降にもこうしたモスク反対などの排外主義に「乗っかる」不届き者はいるはず。どうなっていくか、ある程度は注視していたい。ただ、こんなにも面白くなく胸クソ悪いだけのデモを見るより、最近ではプロテスター(デマや差別への抗議者)の声出しやプラカードのセンスばかりを見てしまう。

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いやあ、相変わらず今年も変なもんをたくさん見てきましたねえ・・・。

色んな人に頼られ、ウォッチ活動のフェーズが明らかに変わった1年でもありました。

様々なメディアの要望に応じながらさらに知名度を上げて、読者の皆さまに「黒猫のニュースレターに登録していてよかった」と思っていただけるように、そして変な人達には「黒猫に取り上げられるのは嫌だ」と思われるようにますます精進していきたいと思います。

26年も、見たくはない変なもんをいっぱい見て報告していきます。引き続きトンデモ観察記を宜しくお願いします。

良いお年をお迎えください。

(黒猫ドラネコ)

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「陰謀論と排外主義」出版記念トークライブは、20日、29日の2講演とも信じられない大盛況でした。

ここでしか聞けない話や、会場が爆笑に包まれたエピソードなど盛りだくさん。視聴がまだの方はお正月休み中にぜひアーカイブチケットでお楽しみください。

▽第1弾

▽第2弾

【最新情報】

そして、あの大人気の企画が再び!

2月8日には、雨宮純と黒猫ドラネコによる「早春陰謀論ウォッチミーティング2026」が横浜で開催されます。こちらも是非ご期待ください。

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