【潜入ルポ】参政党スピーチ練習会。あなたの町の「目覚めた」候補者たち①
どうも、黒猫ドラネコです。
腹巻きと一体化した良さげなタイツを探し続けて5年が経ちました。
さあ、潜入ルポの回がやってまいりました。今回は2月1、2日の夜に都内で開催された参政党の集会です。
昨年ついに国政政党となってしまったトンデモ集団。
ボスである神谷宗幣議員の前で、都内各地区の選挙への出馬候補者がその忠誠心を…否、参政党への熱い思いを披露した(そんなに否でもないな)イベントに参加してきました。
登壇した候補者は、2日間合計で24人。やはりほぼ全員が「目覚めて」いる方のようで…
スピーチを聴いていると、こりゃ話にならんって人もいたし、参政党にはもったいないって人もいました。
2夜連続での会場の雰囲気なども含めて詳報していきます。
それで、今回の記事で一つだけ確認しておきたいのは、私は「普通の人が政治に参加する」こと自体をバカにしたりは決してしません。
「変なもんに目覚めて変な主張すんな」
ずっとそれだけが言いたいのです。
それさえなければ、どの党から出馬するのだって、街頭演説だって別に良識の範囲で好きにやってればいいんですよ。
ぜひ参政党員さんも読んでください。
党員10万人全員が黒猫ドラネコのレターを有料登録してくれることを目指しています。宜しくお願いします。
噂によると、みんなけっこう読んでくれているらしいですよ!
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そんなに広くない会場で
あのさあ、参政党さんさあ。
いきなりこんな企画されてもこっちにも都合ってもんがあるんだよ。
「アニキのもとに全員集合!!」
すごい内輪ウケ感がキツいけど、まあ私も参政党のファン(?)ではあるし、これの開催をたまたまチェックできて偶然にも両日とも仕事終わりに時間がある。
金を払って見に行ってやるよ。仕方ねえ。その代わり好きに記事を書かせろよな。
2日間に渡るリレー演説会である。
初日は北区の王子駅から徒歩すぐの施設「北とぴあ」14階の「スカイホール」でおこなわれた。
エレベーターを上がると、参政党カラーのオレンジシャツの方々がびっしり。
入り口までに警備のように立っていた。
最近は良きライバルのNHK党からの「襲撃」を警戒しているだけに、けっこう厳重のようだ。
受付前に何人か並んでいたが、私が並んでいるのが見えなかったのか、何か手に持ってもぐもぐ食いながらのおっさんに割り込まれてしまう。
別に怒らないわよ。
さすが参政党員さんだけあって周りが何も見えていないんだなって思うだけ。逆にこういうのがありがたい。
(受付の様子)
事前に電子チケットを購入しているので、受付で名前をチェックされる。
普通の長机におば様方が数人でやっていて、手作り感がある。
その横では手荷物検査まであった。
にこやかに「失礼しまーす」と言いながらバッグをがっと掴んで開けようとするスタッフのおばちゃん。いや待て待て待て。こういうのは自分で開けさせて見るもんだろ普通。形から入るんじゃねえよお前ら。
「はーい、こちらどうぞー」じゃねえんだよ。いるかよ。(でも一応もらった)
(配られまくるチラシ)
受付けを終えると、すぐそばの扉から会場へ。
「スカイホール」との名前の割にはこじんまりとしている。会議用椅子が並べられた、ステージもない公民館の一室みたいな感じ。
開始15分前にはおそらくほぼ全席埋まった。120人ほどで満員か。数えてみると、そのうちマスク着用はスタッフ含め4人だけ。驚異の着用率である。
主催者が、施設利用上の感染拡大防止のためのお願いを意図的に無視している。
幕張メッセの政治資金パーティーの時といい、そろそろいい加減にしないと集会場所がどんどんなくなるぞお前ら…。
残念ながら、会場のあちらこちらに「録音録画禁止。退出してもらう場合があります」などと書かれた張り紙が。
国政政党の集会でそれはどうなんだといつも思うが、私はあなた方と違ってルールを守るよ。
見渡すとやはり観客の年齢層がかなり高い。
スタッフ以外にオレンジ色シャツを着た方はまばらだが、ちょっと派手めな服装で落ち着きがなさそうなオジさまやオバさまばかり。
顔見知りが多いらしく、そこらじゅうで再会を喜ぶ声が上がる。
いつもながら、アラフォーの私より若い人はほとんどいなかった。真横のブロックに若いカップルが一組だけ座ったので、なぜかちょっとだけ安心(?)した。
開始直前。最前列でスタッフ打ち合わせのようなものが始まった。
小太りの男性スタッフによるレクチャー。自分ではヒソヒソ声だと思っているのか知らないが、丸聞こえである。
司会役の女性に向けて、「いま頼まれたばっかりなのでーみたいに言ってください。参政党っていつもこうなんですよー(まいったなあ)みたいな感じで」と伝えていた。
ナメてんのかお前ら…。それ、客が入る前にやっとけよ。
会場前方の扉から神谷宗幣議員がにこやかに登場。
私は万雷の拍手で彼の入場を知った。つまり私以外のほぼ全員が「神谷さんは?ねえ、私たちの神谷さんはどこ?まだ来ないの?」と常に探していて、「キターーー!パチパチパチ(大拍手!)」となったわけで。
そんなこわい空間だったのだと改めて気付き、ぐっと奥歯を噛み締める。
神谷氏が最前列にどっかりと座り、いよいよ時間だ。
党員らしき若い女性が注意事項を読み上げ、自己紹介を始める。
「きょう来て、3分前ぐらいに私が司会になりました。うふふふ」に、温かい笑いと拍手が送られる。
さっきしっかり聞こえたんだよその掴みは…。
「目覚めた」14人の候補者
この日は14人が演説を披露する予定。
彼らは普通に観客席の左端に固まって座っていた。自分以外の人の演説を座って聞くようだ。
それぞれオレンジ色のスカーフやネクタイなどを身に着け、どの観客よりもはしゃぎ、顔見知りと談笑していてうるさかったが、神谷氏の登場にあたっては姿勢をただして緊張感を漂わせていた。
神谷氏に促されて立ち上がり、前方に並ぶ候補者たち。写真を撮れないのが残念だ。スクショを貼ろう。
(ライブ配信をしていたYouTubeよりスクショ)
って、後になって知ったけどこれライブ配信やってたのかよ。
だったら録音と撮影禁止の意味が全くねえじゃねえか。あと入場料返せ!
…すみません取り乱しました。
いいんだよ。ほら、現地取材のほうが会場の雰囲気とかが分かるから…。
神谷氏によると、「一人ひとりの街頭演説に応援に行ってアドバイスしようと思っていたが、私が行くと邪魔をしてくる人達(NHK党)がいて迷惑をかけるので(爆笑)、一堂に会する機会を設けてスピーチをチェックする主旨の企画」。
候補者たちが席に戻ると、何のフリもなく、すぐ一人目の演説が始まった。
スクリーンに候補者の顔と所属地区と名前が映し出される。持ち時間は一人あたり3分間ほどらしい。
ここから14人全員の主張と私の感想をざっくりと綴ろう。
ご本人の口から発せられた以外のプロフィール詳細は長くなるし、いちいち調べるほどの興味がないので載せない。
もしもあなたの町の気になる人物がいたら名前で検索して調べてみて欲しい。
(一応は素人さんたちなので、もしも出馬を断念したことが分かった場合にはこの記事から名前を消します)
それでは、トップバッターどうぞ。
<足立区>加地まさなお氏
47歳。優しそうな細身のおじさん。トラックの運転手だそうだ。
YouTubeで戦争のことを調べていくうちにネトウヨに振り切れ、休まずに調べ続けて「全てが真逆だ」と気付き、神谷氏のチャンネルに出会ったらしい。はあ、そうですかYouTubeで…。
日本をどうするかの答えは「アンパンマンだと気付いた」とのこと。しかし愛と勇気だけが友達でなく、これに参政党のたくさんの仲間たちが加わるらしい。ごめんな、何を言ってるかよく分からなかったよ。ごめんな。
「アンパンマンは食べられるけど、神谷さんは食べられないじゃないですか」とドヤ顔。見事に滑っていた。ごめ(略)
最後は、党公式テーマソング「おはよう」を頭の中で流しながらジャンプ、という持ちネタを披露。「いきますよ!ほっ」と言いながら飛び上がって体を大の字にした。
はい、ありがとうございましたー。わーパチパチパチー。
……おいおいおい、待ってくれ。
こんな感じの「演説みたいな何か」で、ナマ温かい拍手と内輪ウケの笑いが起こる感じがあと13人も続くってのかい…?
オレ、何か悪いことした?(自分で潜入してんだろ)