レイシストの知事選立候補者に怒声。炎天下の河合ゆうすけ西川口駅前街宣レポート
息苦しくなるほどの熱波の下、駅前ロータリーは大混雑していた。
大量の批判プラカード、中指や爆音での怒声が向けられたのは、ジョーカー議員でおなじみの河合ゆうすけ。外国人ヘイトを繰り返してインフルエンサーと化している戸田市議会議員だ。
埼玉県知事選への出馬を表明してから初めての河合の街宣は8月8日(土)午後、埼玉県の西川口駅前で行なわれた。

(演説する河合ゆうすけ戸田市議)
集まった河合支持者は多くて40人ほどだった。
交番前の規制線で囲まれた一角に集められ、国旗や旭日旗を掲げて河合に声援を送っていた。

(1カ所に集められた河合支持者)
それよりもはるかに多かったのは河合に抗議する方々だ。
バスロータリーに停めた街宣車上で演説する河合を、駅直下とその反対側から挟むような陣形で迎え撃ち、「レイシスト帰れ」「ネトウヨ帰れ」「議員をやめろ」「京大出ても馬鹿は馬鹿」などの軽快なリズムを巻き起こしていた。

(駅の下から河合に抗議する方々)

(駅と逆側から河合に抗議する方々)
河合VS抗議者だけではなく、現場の状況は複雑化していた。
「河合のことは嫌いだが河合にカウンターする左翼も嫌い」みたいなキャラ濃いめのネトウヨおじさんたち数人が、河合支持者のすぐ横の規制線内にいた。トラブルを起こさないためにこのような配置になったらしい。
三つ巴というわけでもないが、彼らは河合に罵声を飛ばしたり、かと思えば河合の抗議勢力と小競り合いを起こして警官に止められたりしていた。
双方が河合へ怒声を浴びせつつ、河合の存在なんか無視のバトルもそこらじゅうで勃発する。
もう何のこっちゃ、誰が誰の敵なのかワケが分からん。

(河合に向かって叫ぶネトウヨおじさん)
予定時刻の13時より前には河合がいったん演説を始めていたそうだ。
抗議者からは「演説を聴きたい支持者がまだ来てなかったらどうするんだ」「時間を守れない奴に知事なんかできるか」という実に真っ当な批判の声が上がっていた。
河合がどんなことを言うのか私も興味はあったが、その内容は抗議者の声でほぼ聞こえなかった。1時間ほどの演説でかすかに分かったのは、「(抗議者ではなく)俺を見ろ!」や、抗議を左翼活動家として罵倒する言葉ぐらい。そういう中身のない話だった印象だ。
聴こうとしていた私でさえそうなのだから、通りすがりの有権者に聞き取れるはずもない。
では何のための街宣なのかと思うが、これでも構わないのだろう。河合は抗議勢力を指さして気取った様子で「静かにしろ」みたいなジェスチャーをしたり、手でシッシッと振り払ったりするパフォーマンスを繰り広げた。
その芸風も局地的な人気も、常に抗議者との対立構造を煽ることで成り立っているのだ。
だからといって完全無視をしても、一定数の支持があって、自由に外国人ヘイトが撒き散らされてしまうのが悩みどころである。
しかし夏場のデモはキツい。あまりの暑さに倒れそうになった私はコンビニに逃れた。動きがないデモだし写真も十分に撮れている。だから、凍ったペットボトル飲料を買ってウォッチャーら顔見知りの方々に差し入れ隊として過ごすことに決めたのだ。
たぶん知り合いではなかったが、着ぐるみのサメさんにも警戒されながらも渡すことができた。さすがにこの暑さでは心配だったので。

(「ヘイトスピーチに耳を貸さないで」と教えてくれるサメ)
歩き回ってみてよく分かったが、河合に抗議に来た勢力には色んな人がいる。ネトウヨが妄想する「しばき隊」みたいな属性にはない一般人もかなり多い。
集団の中だけではなく、離れて一人で「ヘイトスピーチに注意」との紙を持って黙って立っていたり、一人で動き回って泣きながら訴えたりする人もいた。
色んな工夫をしながら差別はダメだと訴えることと同様に、しっかりと涼をとり、深呼吸しながらやっていただきたいと願う。もちろん今日も明日も差別におびえる人たちにとっては喫緊だが、心身ともに自分を守ることもまた大切だ。誰かを傷つけるなと言いながら自分が傷ついては本末転倒。どうか気負わずにやれる範囲で。
今回のデモ現場では埼玉県警の対応も酷かった。トラブル防止が仕事なのは分かるが、道を塞ぐなど、高圧的な態度や権限を超えた無用な指示が多かった印象だ。
選挙期間中でもないのに、差別的な集団を過剰に守るような警備はどうなのか。これは昨年の参政党の大宮街宣でも同じだった。公権力を行使する立場の方々は、ちゃんと公正な態度でいてほしい。
そんなストレスフルで緊迫した現場にあって、ふと見た時に笑いがこみ上げるものがあった。
巨大プラカード(通称デカプラカ)である。

(今回も出現したデカプラカ)

(いつもちょうどいい位置にいる)
「はじめてKISSした西川口」は河合の痴話げんかのニュースをいじったもの。そのインパクトで聴衆の目線を奪うから最強だ。
こんなのを後ろで掲げられた時に聞く河合の「俺を見ろ」が余計に面白くなってしまう。
まともじゃない奴へのまともじゃない笑える対抗がウォッチャー的にはとても嬉しい。こういうのでいいんだよ。
さて、排外主義的デモの現場にたびたび出没するデカプラカ隊の正体については、この夏、やや日刊カルト新聞プロデュースでコメディタッチのドキュメンタリー映画が放映される。
なんか知らんけど私もちょっぴり協力させられたので、ぜひご覧いただきたい。どこに出ているのかお楽しみに。
こういう作品が、いろんな手法でデマや差別に抗う人達に、わずかな息抜きの場を与えることにもなるかもしれない。
ふざけているとして怒られることもあるし、ウォッチ対象をイジり過ぎることに賛否両論もあるだろうが、真面目な人もちゃかす人もいてこそ、色んな人に問題意識を持ってもらうことに繋がる。
そのへんはいつも意識しつつ活動していきたいものだ。
私も自分なりのやり方で、陰謀論から来る排外主義はバカのしぐさだと示していく所存である。左翼に堕ちたと言われようが「しばき隊そのもの」とか言われようが、差別に抗う人たちは応援したい。
(以下、「黒猫の雑感」と現場写真はサポートメンバーのみ。ご興味があれば登録してご覧ください)
黒猫の雑感
河合のような者が排外主義で人を煽ることに味を占め、それがなんとなく表向きでは漂白され、一部で評価されることによって議員にまでなってしまい、ついに県知事を目指すとか言い出す
