岐路に立つ参政党。ジャンボタニシが追い討ち?<ドラネ考>
どうも黒猫ドラネコです。
今回のレターは、時事コラム「ドラネ考」です。このシリーズの前回は参政党が元党員らに提訴されたことがテーマでした。
参政党の現状と、そのトンデモぶりがすっかり世間に認知されていることや、新たな動きなどをお伝えしたいと思います。
全文にご興味のある方はぜひサポートメンバー登録をよろしくお願いします。最新記事や限定メールがいち早く届き、過去記事の有料部分も全て読めるようになります。
ネットを揺るがしたジャンボタニシ騒動
ああ、俺達の参政党が今日もまた燃えている。
国政政党になる前からウォッチしてきた身としては、終焉が近いのではないかとハラハラドキドキワクワクの思いで見守っている。
このほど、彼らが推進する無農薬農法でとんでもないことが発覚した。福岡、奈良などの一部地域で、農業を営む参政党員らがジャンボタニシを撒いて稲作をしていることが明らかになった。
連日のトレンド入りはもちろん、農水省まで「ジャンボタニシを撒くんじゃねえ」との注意喚起を流す異例の大騒動になっている。
除草目的であっても、未発生地域や被害防止に取り組む地域で放飼すると、周辺農地への拡散により悪影響を及ぼします。
一度侵入・まん延すると根絶は困難です。
地域全体でまん延を防止しましょう
maff.go.jp/j/syouan/syoku…
煮ても焼いても食えないとはまさにこのことか。「グローバリストから日本を守る」とか言いながら侵略的外来種を撒いて生態系をむちゃくちゃにするのはさすがとしか言いようがない。
発覚のきっかけは、やはり参政党の農薬デマなどに激怒している慣行農家の方々が厳しい目を向け、動向をチェックしていることからだったようだ。
(参考)
本来は福岡の一部で、駆除が難しくなっているジャンボタニシをなんとか利用して田んぼの除草をおこなおうとした策だったという。
にもかかわらず、炎上の元にもなっていた福岡支部の党員が、「40年以上活用して無農薬米を作ってる」「地域ぐるみでJA福岡市が指導」「全国でやったらいいのに」などと発信してしまい、これにもJA福岡市が否定する声明を7日に出すことになった。
もはや党員とジャンボタニシ以外に味方する者がいない状況となっている。
別件だが、参政党某支部の過去投稿によると、トマトの苗に「ありがとう」と唱えまくると群がったアブラムシが消えたらしい。だから今回もジャンボタニシが活躍しきった良きタイミングで「ありがとう」を唱えまくって田んぼから一気に消すという画期的な方法を試しているのかも。
それはさておき、ジャンボタニシのヤバさについて詳しくは、この騒動を受けてアップされた「へんないきものチャンネル」の動画で楽しく学ぶことができる。食用として日本に持ち込まれたこと、通称にタニシとついているが実際にはタニシではないこと、卵が有毒であることなどを知るとても貴重な機会になった。
紛れもなく参政党のおかげだ。参政党さん、ありがとうありがとうありがとう(あ、消え…)
「文春砲」などの影響は
今年に入って、参政党に向けられる世間の目はさらに厳しくなっている。これはワクチンのデマや陰謀論などの蔓延が社会問題として認識されてきた証左でもあるだろうか。
先月に発表された東大の研究「人はなぜワクチン反対派になるのか」の中で、「陰謀論やスピリチュアルへの関心が『ワクチン懐疑論』に繋がって参政党への支持拡大にもつながった」と名指しされてしまった。
そんなつもりはないかもしれないが、まさかのド・ストレートな「トンデモ認定」はアンチでなくても痺れてしまう。
これだけでは終わらなかった。その研究についての党の見解を大手メディアに取材され、「ねえ、どんな気持ち?」と突き付けられるように報じられてしまう始末だ。
印象操作だ!と言わんばかりの「党として大変遺憾です」とのコメントの哀愁をぜひ全文読んで味わってほしい。
田んぼの厄介者以上に迫害されている気分だろう。大丈夫、きっともう慣れている。この苦しみが参政党をさらに強くすることを願っていない。
さて、冗談抜きで深刻な話題として、年明けから党内外を騒がせていたのは、神谷宗幣代表の元公設秘書が亡くなったことだった。
「パワハラ疑惑」として、この件を取り上げた文春オンラインの記事は、長いことアクセスランキング上位に入っていた。
Xでも「読まれています」と記事を紹介する投稿が煽るように上がり続けている。
この「文春砲」もやはり多大な影響を及ぼしているようだ。
たとえ読むなと言われていても、支持者はこっそり読むのだろう。参政党について書いた記事に数字があることは、当ニュースレターのアクセス数にも如実に表れている。
それは、これまでネットで支持を伸ばしてきたことからの皮肉な逆落としでもある。
どうか独占されないよう、他のメディアもどんどん取材してやってほしい。
元幹部が「対抗勢力」に?
所属議員の離党が相次ぎ、様々な暴露話が聞かれるようにもなった。
そんな離党者の中で最も活発に動き始めたのは、かつての元共同代表でもあり「ゴレンジャー」として人気を誇ったよしりんこと吉野敏明氏だ。
一連のゴタゴタの機に乗じたのかは分からないが、自身が院長を務めるクリニックがある東京・銀座の数寄屋橋交差点で、2月末から定期的に街頭演説をおこなうようになっている。
(数寄屋橋交差点で演説する吉野敏明氏)
吉野氏は、大阪府知事選出馬の際にすっかり有名になった「小麦デマ」をはじめ、反ワクチン説、独特の歴史認識など数々の珍説を流すことにおいて、党の主軸を担ってきた御仁である。
ここにきて参政党に残っていたトンデモ好きな支持者層をごっそりさらいそうな機運が高まっている。