【潜入ルポ】参政党スピーチ練習会②　意外と上手い？あなたの町の「目覚めた」候補者

都内24人の候補者による演説会への潜入、その２です

黒猫ドラネコ 2023.02.12

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どうも、黒猫ドラネコです。

雪にテンションが上がらなくなってからもう何年経つのでしょうね。

さて、今回も今月初旬に都内で開催された参政党のリレー演説会ルポでございます。

前回は初日の候補者14人の主張を全て触れていきました。

登場したのは足立区、板橋区、北区、江東区、新宿区、杉並区、墨田区、千代田区、文京区、中野区、練馬区、東村山市、豊島区、三鷹市（演説順）の面々。

→　【潜入ルポ】参政党スピーチ練習会。あなたの町の「目覚めた」候補者たち①

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初日のほぼ全員が異口同音に「参政党のおかげで目覚めました」と語ったスピーチを受け、総括のために颯爽と登場したのは、観客席から熱視線を送る我ら（私以外）にとっての尊師…いや、偉大なる指導者（そんなに変わってない）神谷宗幣参議院議員。

何を語ったのでしょうか。

それではどうぞー

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さすがに上手い神谷氏の演説

万雷の拍手とともに前に出た神谷氏。

観客席に戻った14人の演説者を一瞥してから微笑み、すぐに他の観客に向きながら言った。

「皆さんは決して政治家っぽくなくて、スピーチも上手ではありません。でも、そういう人達なんですよね。彼らはまさに参政党の代表選手。こういう人が集まって参政党を結成しています」

この落ち着いた態度と言葉のチョイス。当然ながら、開始数秒でこれまでのメンバーとは明らかに違う「演説のプロ」ということが分かる。さすがだ。

細かい仕草を観察しても、マイクを持ち換えながら一瞬チラリと腕時計を確認する素早い動き。俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。

この人の特徴で、本当に目が笑っているのかどうか分からないが、目を細めながら支持者にとって親しみのある表情でウケ狙いに来る。

年配の観客などは「そうそう」などと口を動かして共感しているのが分かる。

党結成時の苦労話から始まり、観客の多くも、これまで何度も聞かされているであろう国政政党までの道程に頷いている。実にいいお客さんだ。

そうやって今回は喫緊の課題にも言及した。

まず一つは、昨夏に選挙に向け結束していた頃とは違い、今は党員が目標を失ってしまったようになったこと。

「言葉は悪いですが”烏合の衆”になってしまうわけです」

それは本音だろうが、ここにお金払って集まってくれた人が気の毒すぎるやろ。と心でツッコんでおく。

「うんうん（微笑み）」じゃないんだよ隣の席のおば様よ。「お前らこのままじゃカラスや」って言われとるんやぞ…。

(初日の会場、北とぴあ)

神谷氏がやりたいのは、各支部にリーダーを作って党をまとめることだという。

そして、来る統一地方選に向けて、かき乱すような人には辞めてもらいたいとも言った。

「すんなり辞めてくれたらいいけど、辞めたら辞めたで『訴えてやる』みたいにダチョウ倶楽部みたいなことを言う人もいるわけですね（笑）」

これには会場（私以外）がドッと沸く。

もう一つの問題として、参政党は現在、除名処分を受けた元党員らに訴えられている最中なのである。（余談だがこの件では実は私も複数から相談を受けた）

しかも別件で、不当な扱いを受けたという参院選候補者だった元党員などもライバルのNHK党周辺にすり寄って、あることないことを大々的に発信し始めたもんだからもうむちゃくちゃなことに。

そんな騒動の主役たる神谷氏ではあるが、N党から狙われている状況を分かっている観客に向け、嬉しそうに笑いをとりにいく。

「最近では神谷被告、ランナウェイ神谷…、名前が進化していきますね。そのうち神谷容疑者とかになるんですかね（笑）」

これには観客も手を叩いて大喜び。

一連のN党との宿命のバトルは、この日集まっている党員にとってもかなり不安だっただろうし、この演説が良いガス抜きになったに違いない。

ひと笑いして「やっぱり神谷さんの方が正しいのよねえ」と胸をなでおろしているように見えた。

あの…どっちも間違っているって可能性は（略）

反ワクチンムーブと「差別」

参政党は今年の統一地方選で400人の候補者を立てるという目標がある。

話の内容をざっくりまとめると、地方議員を多く作って「気付いている人を増やす」ことがしたいそうだ。

「参政党は僕を含めてワクチンを打っていないから海外には行けないが、日本を一歩出ると分かる。日本が崩れてきていることが」

「気付いた人が情報共有すればいい。押し付けなくても考えてもらえれば多くの人がおかしいって分かるはず。経済の数字、人口がどれだけ減ったか、子ども達がどれだけ不登校になっているか、ワクチンをこれだけ打ったのに感染者は日本が一番増えている。数字見りゃいいだけの話。それを意図的に見せないようにしているのが今の日本です」

こんな言葉の端々から匂い立つ「気付いているのは我々だけ」というような危機の煽り方がやはり参政党の参政党たるゆえんだろう。

「ワクチンを打ったのに感染者が一番増えている」のは単なるデマだ。

調査の精度もあるし、全数把握を止めた他国との単純比較は正確にしようがない。今となってはディープな反ワクさんしか言っていない周回遅れの話である。

それで「意図的に見せないようにしているのが日本」とはどういう意味だろうか。

さっきから「そうよねえ…」じゃねえんだよ隣のおば様よ。何もちゃんと見ていないか、見ても分からないものを無視していつも通り自分達に都合のいいものしか見ないだけの話だろうに。

「製薬会社が実験をしていなかったとか情報が出てきてヨーロッパの人たちが怒っている。その現象をやるしかないんですよ日本でも」

このあたりの反ワクチンムーブはもうすっかりおなじみである。

そして続けざま、日本は危機的状況だとさらに煽っていく。

「移民を一気に入れると血が薄れますね」

「ダイバーシティだ、多様化だ、LGBTだと言われ、古き良き伝統みたいなものが押し付けで差別だと言われるようになる。そうした政治が席巻しているアメリカ。その波が日本にやってくる」

「参政党は杉田水脈さんと考え方が近い」

だってさ。