「参政党は陰謀論政党なのか?」自問自答の講演会開催(詳報)

自分らで何を言うとんねん
黒猫ドラネコ 2025.02.04
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ねえ、参政党さん…色んな意味で大丈夫?

1月31日、金曜日の夕方から目黒区中小企業センターホールで開催されたのは、同党城西支部の講演会「参政党は陰謀論政党なのか?」(講師・神谷宗幣代表)だ。

だしぬけに「なのか?」って聞かれても「ハイ。」と即答するしかない。「猫は哺乳類なのか?」って聞くようなものだ。

さみしい客入り

これまで私が見て来た参政党イベントの中で、最も参加者が少なかった。衝撃的だ。

その要因の一つは、直前に参政党にとっての聖地・新橋で集会をおこなったことだろう。講演会は目黒で18時開場、同30分開始。それなのに、17時40分ぐらいまで聖地での演説会をやりやがった。

移動する党員(と私)の身にもなれよ。

(同日の聖地・新橋での演説会)

(同日の聖地・新橋での演説会)

新橋から電車で20分弱の目黒。そこから徒歩12分ほどのホールで開催された。神谷代表らは車で悠々と行けばいいが、党員(と私)は急いで移動するしかないわけだ。

山手線に揺られ、タクシーを拾って開始ギリギリで到着した。私と同じように後からたくさん遅れてやって来るのかと思いきや、開始時間が過ぎても400人収容のホールは100人ちょっとしか入らなかった。ガラガラだ。

年齢層を見ると、仕事帰りっぽい人も少なく、暇そうな私服の中高年や、じいちゃんばあちゃんばかり。2人ほど男子高校生っぽい子がいた。

もしかして新橋から急いで来たのはオイラ含め何人かだけ? 7万人いるらしい党員さんは何してんの? 金曜の夕方だし来ようと思ったら来れるよね? なんでみんな来ないの??

こういうのは本当にやめてほしい。私の方が党員より熱心みたいで悲しくなるから…。

いきなり「ジャンボタニシ」

入り口では「参政党モバイル」なる驚愕の党員向け新サービスのチラシが配られた。

君らが本当の意味での「電波」を扱ってどないすんn(略)

「専用SIMカードを切り替えるだけで、通信料金を削減し、参政党を応援できる仕組みです。」だってよ。

(新サービス・参政党モバイルのチラシ)

(新サービス・参政党モバイルのチラシ)

もういい。買え買え。好きなだけ。

さて、講演会の冒頭では、何やら都議選にチャレンジする3人と、今夏の参院選で比例代表として出馬させてもらえるらしい元代表の松田学氏が紹介された。

ついに国会議員に返り咲くチャンスが巡ってきそうな松田氏から「いよいよ日本の自立に向けて参政党が政治を変える年」みたいな熱のこもった挨拶があった。

せっかくなので割愛する(ヘイヘーイ!)

会場のスクリーンには、これまた参政党名物、これまでの戦いを振り返る最終回みたいなカッコいいPVが流れた。「奇跡を超えろ」…激熱なキャッチコピーと高揚感のあるBGMが会場全体(400人のキャパで100人ちょい)を包んでいく。

国政政党になった22年夏の参院選。その最終日に芝公園に数千人がひしめく中で(今は400人のキャパで100人ちょいだが)神谷宗幣氏から飛び出した「日本を舐めるな…日本を舐めるな…日本を舐めるな…!ニッポンをナメるなってえええ!」が、なんとこのPVでは「日本を舐めるな」と1回きりに端折られているではないか。なんという速い名ゼリフ。俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。

うーむ、党内外でこすられ過ぎたせいだろうか。

「日本は右も左もグローバリストですよ!(聴衆がうおおお!)」

「グローバリストから日本を取り返す、日本防衛戦を参政党はやっているんだ!(聴衆がぐおおお!)」

神谷氏の雄たけびでプロモーションは締めくくられた。

オイ誰だ、いま「陰謀論政党じゃねえか」ってツッコんだの。すまん、俺だ。

司会者の女性から「日本の未来のため覚悟を決め、何事にも全集中の男。今夜はさらに熱く熱く語っていただきます」と神谷代表が紹介される。

拍手とともに登壇した代表はやや枯れ気味の声。さっき新橋でけっこう叫んでたもんな。挨拶もそこそこに、いきなり愚痴っぽく、お疲れな感じを出してきた。「熱く熱く」はどこいったんだ。

神谷代表は、今日から全国各地をハードスケジュールで回ることを明かした。

「そうでもしないとテレビが取り上げてくれないから。取り上げてくれるのは変なことだけですよ…ジャンボタニシとかね(笑)」と、昨年の騒動を持ち出して会場を温めにかかった。

自虐ネタではないらしく、「見たことないんですよジャンボタニシ。見たくなっちゃいました。それを参政党が撒いてるんだって。俺、見たこともねえわって」とニヤニヤしている。

自分らに非がないとでも言いたげだが、当時マジで水田に撒いていたことが発覚して炎上したのは参政党支部の人だ。ジャンボタニシ農法を推奨した党員のばあさんもいて(後に謝罪)農水省が注意喚起を出すに至り、党としても対応に追われた。もう忘れたのか。

「メディアもいい加減です。私も被害者の一人ですけどね」だって。

こういうところが本当によくないと思う。

反ワクチン政党

まずは参政党結成の苦労話で「 Netflixに脚本を売ろうと思っているぐらい。絶対バズリますよ。全裸監督より売れる。全裸政治家で裸一貫からみたいな」とか言っていたが、会場のウケはいま一つ。

なんだか応援してあげたくなった。やはり神谷サンも私も今日はちょっと疲れているようだ。

2時間弱の講演のメインは、「これって陰謀論ですか?」と一つ一つ提示する形。スライドを使いながら丁寧に進められた。

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