オーガニック系出店だらけ。沖縄戦めぐる発言炎上は「よかった」。熊との共存まで飛び出した参政党の政治資金パーティー「飛躍」(1)
参政党FES「飛躍」は5月17日(土)、ベルサール高田馬場で開催された。
党本部主催による大規模な政治資金パーティーは今回で6回目。4回連続で参加してきた私でも、昨年の関西での開催にはさすがに行けなかった。もっと首都圏在住のファンを大事にしていただきたい。
え? ファンだよファン。参政党を見るためにこんなにも金を使ってるライター、他にいないよ?
採算度外視でやっている私のレポートを通じ、たくさんの人に内容が知れ渡っている。だって、国政政党がやってるイベントだよ? 隠すことないじゃないの。
ぜひ外部アドバイザーとかにしていただきたい。全党員がこのレターを有料登録していただけるなら、契約金は無料でもいいよ。これでウィン・ウィンでしょう。
参政党員だけでなく、ぜひ一般の皆様もぜひ読者登録をよろしくお願いします。これからも良いニュースレターを届けてまいります。
▽昨年のパーティーについては西村氏へのインタビューを
オーガニック店だらけ
今回は一昨年の第3回パーティーでも使用した会場。
当時は1階エントランスがグッズ売り場になっていて狭く、参加者全員が入場できるまでにかなりの時間を要した。その反省もあってか、今回の入場は実にスムーズだった。
エントランスには入場受付と寄付コーナーのみを設置。寄付コーナーには、さっそく高齢者が何人か座って何か書かされていた。
「止めてあげられなくて、ごめんな…」
そう思いながらさっと受付を済ませ、再入場確認用リストバンド(なんでオレンジ色ちゃうねん)を受け取ってエスカレーターへ。

(エスカレーターを降りると…)
メイン会場ホール前の廊下には「参政党員ごのみのお店」ゾーンが広がっていた。
売り物のほとんどに「オーガニック」「無添加」「自然のまま」「化学調味料なし」「白砂糖不使用」「子どもを守る」「玄米」「米粉」「発酵」「酵素」などが冠されている。もちろん飲食物だけではないが、計21店舗。
例えばこぶしの半分ほどのサイズの「玄米おにぎり」が1個250円とか。それらが悪いものなんて言うつもりは一切ないが、こういうイベントで「腸活弁当」だけはトイレが混むかもしれんからやめとけと何度でも言おう。
まあーしかし、これまで私が見て来た同パーティーと比較しても、その「質」「量」ともに最高峰だ(ある意味で)。もはや開き直った感がある。
着物、だるま、い草、へちまなども売られていて、そこまでしなくても…という気持ちになった。
こういう商品の数々は党が売っているわけではない。「参政党イベントならこれが売れる」と狙った外部の方々が集まってショップコーナーが構成されているようだ。
例外は、党のオフィシャルグッズ売店や、青年局(地方議員ら)がやっていたタロット占い、姿勢講座、カラー診断などのブースだ。

(青年局のブース)

(青年局のブース)
(出店コーナーの詳細は限定部分にも)
ホール内の様子
さあメイン会場内に入ろう。
パイプ椅子がみっちり並べられている。メインステージと、左右にはサブの大きめスクリーン。
開始1時間前で既に人が溢れ、年齢層のメインはやはり中高年だ。
そこらじゅうで「●●さん!YouTube見てますよ!」とか党員同士で再会を喜ぶ声などが上がっている。「あなたはなぜ参政党員に?」みたいなインタビューを撮りたいらしいカメラとマイクがうろちょろしていた。すごく目障りだ。

(ホール内へ)
ステージ前の最前列は20万円するSS席。少しだけ椅子が豪華になっていた。
その周囲に並ぶS席(10万円)A席(5万円)の椅子は一般席とさほど変わらない。背もたれに「S席」と雑に貼られているぐらいである。
2万円の一般席でも、早い者勝ちで高額席と数メートルしか変わらない位置が確保できるので、一般客が競争のようになるべく前列の方に荷物を置いていた。

(SS席とS席)
会場内の椅子の数は、ざっと数えてみたところおよそ2000。ステージに向かって左奥などはほとんど空きで、最終的な空席なども換算しておよそ1500人が参加したとさせていただく。
これでも多めに見積もっている。政治資金パーティーとしての収支報告もあるだろうから、この数から大きくはごまかせないはずだ。
よさこいソーランで開幕
いつも通り、あたりさわりのない一般席に着席し、案内チラシなどを眺めていると13時になった。ここからは撮影禁止である。
会場が暗くなり音楽が鳴り響く。スクリーンには神谷宗幣代表らが叫ぶPV。
ああ、ついに開幕だ。ぐっと奥歯を噛み締める。もってくれよずいぶん負担をかけてきた奥歯よ。ここから約7時間の予定。何があっても耐え抜くぞ。
必ず、必ず生きて帰るんだ…。
ダンスパフォーマンスグループ「迫(ハク)」によるオープニングステージが始まった。
「開催おめでとうございまーす!」
そう言いながらデカい音響とギラギラの照明を弾くように、子どもが混じった派手な法被の大集団でよさこいソーランを披露。
「どっこいどっこいどっこいしょー!どっこいどっこいどっこいしょー!」
これ、社民党の方がいいんじゃねえかな…とか思っていると、巨大な大漁旗を振り回す二人が出てきて「親子旗です!彼は小学3年生!フォー!」との解説があった。

(イベントページの解説より)
パーティー開催を祝うパフォーマンス集団は、何度も「フォー!」と叫びながら、最後は何人もステージから降りて会場に手拍子などを求め、ついに「日本にウェーブを起こしますよ!」と会場を走って「フォー!」とウェーブを促した。
大喜びで腕を上げて立ち上がって波と化す党員たち。ああ、こっちにも来てしまうよ。防波堤をくれ。
はしゃぎながら「ガハハハ!」と立ち上がった隣の席のおじい様が持っているオレンジ旗がバッサッと顔にあたり、私はここで死んだ。
残念ながら生きて帰ることはかなわなかった。つらい。
さて、そんなオープニングが終わると司会が登場した。
党所属の青森県議会議員で元アナウンサーの女性と、そして、ラグビー元日本代表の後藤翔太氏だった。
告知になかった人選で会場は大きくどよめく。何を隠そう、この会場内で最もビックリしていたのは大のラグビーファンの私であることは間違いない。
清宮ワセダを彩り、平尾誠二監督の神戸製鋼では主将も務めた名スクラムハーフをこんな場所で…。ああ…なんで…。
党の総務部長であり、今回のパーティーの総責任者にもなっているという後藤氏は、やや緊張気味ではあったが、試合中継などでトーク慣れしていることもあって司会は上手だったと思う。
私は翔太さんの試合解説が一番好きだ。どうかラグビー界には参政党のいろいろを持ち込まないでもらいたいと強く願い、彼への言及はここまでにしたい。
続いて出て来たのはシンガーSAYA氏。君が代の独唱をしたが、会場全員でも歌いたいとの要求があり、君が代を二回も流すことになった。さすがは参政党といったところか。
SAYA氏はそのまま「ご報告がございます」と話し始め、今夏の参院選への東京比例ブロック出馬をサプライズ的に表明した。どわああああっと沸く客席。
ベージュのジャケットだったためか、SAYA氏は「今日はちょっと『れいわ』っぽくなっていますけども…」と話し、トークでもウケていた。
今後も大注目(?)である。

(イベントページの解説より)
え、クマと共存を!?
お次は国政報告ということで、所属国会議員がステージに上がった。
ある意味で出色の発言をしたのは、先の衆院選で初当選した北野ゆうこ氏。環境委員会に属していると言い、2月に閣議決定した「鳥獣保護管理法改正案」について質問に立ったことを報告した。
この改正は危険動物に対しての猟銃使用を住宅地でも可能にするものだ。
元主婦の北野議員は、「そもそもクマに危険というレッテルを貼るのはどうなのか」「危険と決めつけていいのかと聞いたけど、政府としてはやっぱり危険であって欲しいんですね。危険だから銃を使わないといけないと言われました」などと語った。

(参政党サイトより)
「人間が山を切り拓いたから人里に下りてきている」「数も把握できていないで絶滅したらどうするのか」「クマさんも人間も困っています。どうやったら共存していけるのか」
北野議員はそう話し、「クマったな」「ちゃんと調べて」とか言っているクマさんのイラストがついたスライドを出して会場を微笑ましい空気に包んで…
あのさあ。誰だよこんな人を国会に送り込んだのは。
お前らはワクチンだけでなくクマも打つなってのかよ。住宅地にクマが現れたら、動物愛護だろうが参政党員だろうが関係なく、みんな平等に爪や牙でガッサーいかれてまうやんけ。
いくら逆張り大好きな政党にしたってそれはないだろうよ。
沖縄戦めぐる発言の炎上「よかった」
続いて、このところ参政党の気持ち悪…失敬。キモになっている「創憲」報告だ。
参政党は「改憲」ではなく、ぼく達わたし達で話し合って憲法を創ってみよう!
という中学校の授業みたいなことをやっている。
そんな大参政帝国憲法の詳細は、興味があると言ったら嘘になるのでここでは省くが、秀逸なツッコミ満載で爆笑しながら読めるブログがあるのでぜひ確認してみてほしい。
この創憲案の総評のため、本日初めてステージに登場した神谷代表は「軍国主義とか言われるでしょうけど1ミリも譲ってはいけません」と話し、「我々は日本防衛戦をやっている。グローバリズムとか日本を売り渡す売国奴との戦い。思想を一つにすることが必要です。批判されても私が譲らないと言っているのは全部つながってます」と叫んだ。
ここで、先日の沖縄戦をめぐる西田昌司議員(自民)の発言にも言及。
神谷代表は「炎上していたので(西田さんの)お名前を出したらこっちに飛び火した。でも、あれはよかったと思っています。(西田議員発言を肯定したことを)橋下徹さんにも取り上げていただけた」と嬉しそうに話した。
そして、会場からは割れんばかりの拍手が起こった。(なんで…?)
参政党の歴史認識を示すために言ったのだそうで、「持ち帰って周りに伝えてください」などと話してまた拍手を起こしていた。
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