【潜入ルポ】新代表が言いたい放題「安倍元総理も賛同」?党員はメタバース空間へ?
参政党の政治資金パーティー②
どうも、黒猫ドラネコです。
朝晩は涼しい日も増えてきましたね。
先日配信しました、こちら→【潜入ルポ】目覚めちゃった六千人!「誰が安倍元首相撃ったか調べろ」に大拍手。参政党の政治資金パーティー①
過去最高の新規登録者数を記録しました。本当にありがとうございます。
ご期待に応えて今後もどんどん色んなところに潜入していきたいと思います。
まだの方はぜひ有料登録を是非よろしくお願いします。今後の記事がメール配信でいち早く読めるだけでなく、過去の有料記事も全て見られるようになります。
おかげさまで色んな人が読んでくださっていることが分かり、たくさんの感想をいただき、「話を聞きたい」とも言われております。
書いていない点なども多数ありますので、お仕事としてならいくらでもお受けしますし、メディアの方がこれを読んで、色んな興味を持ってくださるのは嬉しいことです。
さて、第二回ルポの概要は次の通りです。
▽松田学代表の政策「安倍元総理が乗れる!と」
▽「お注射(ワクチン)効きません!」の断言
▽え!?独自のメタバースに党員を…?
▽漂うプペル臭、介護ボランティアポイントとは
▽「デジタル大臣に変な人が…」「デマ太郎」
とりあえず、ここまででイベントも約半分いかないぐらいですかね。私を含めみんな頑張れ!
さて、それではお待たせしました。潜入ルポ、第二回の始まり始まりー
**********
みんな騙される
2本目の講演は、「経済の予祝」だ。
再びM-1みたいな出囃子に乗って、参院選後に党の新代表に就任した松田学氏が意気揚々と登壇。もう一人は赤尾由美氏だ。
いずれも選挙では落選したものの、党のボードメンバーであり、党員には「ゴレンジャー」(比例代表で出馬した五人)として人気が高い。
やはり会場の声援も大きい。いや待て、ノーマスクで声を出すな。そこ、指笛やめい。
(パーティーのスケジュールより)
元衆議院議員の松田代表だが、選挙演説中からその発言はなかなか際立っており、ナチスのプロパガンダを信じ、ロシアのウクライナ侵攻に当てはめた件はこのレターでも当初から取り上げている。
一方の赤尾氏は党内で屈指のスピリチュアル好き。選挙活動中には党主催の陰謀論満載な内容の講演会に参加して大はしゃぎしていた。トンデモに寄っていく傾向が強いのだろうか。
まさに光のコンビネーション(謎)。党員にとっては、「待ってました!」とばかりに内輪で大いに盛り上がるお時間である。
よし、覚悟を決めた。ここだ。ここを耐え抜くぞ…。
冒頭で松田代表は、「世界でも健全なナショナリズムが主流になる。日本ではそれが参政党という形で表れた」と胸を張った。まるで政権交代でもしたかのような自信にあふれている。
あまりにもさらっと言うので、聴衆はスルー。おい、そこは拍手だろ!と心の中でつっこんでしまう。こういう時は周りを確認しよう。
うんうんうんと激しく頷くおば様たち。お、おう。真剣に聴いているんだな。
ようし、オイラも負けないぞっ!
まず、元財務省官僚でもあった松田代表は、大蔵省から財務省へと名称が変わったことへの恨み節から入っていく。ご自身のホームページの経歴では1981年に大蔵省に入省し、2010年国政進出のため財務省を退官した、とある。
松田学代表 「我々はよく陰謀論と言われるが、私は陰謀を見ています。大蔵省に長くいる人は大体みんな陰謀があるって分かってる。大蔵省が財務省になったのも陰謀の一つのシンボル。大蔵って名前は1400年間ずっと続いた伝統で、律令制度のときの大和言葉が大蔵省だった。国民が何も反発しないことに当時、恐ろしさを感じましてね。いかに戦後、長い時間をかけて我々が国家の意識を骨抜きにされてきたか危機感を覚えます。第一はGHQの財閥解体。この第二で経済占領が起こった。当時(ノーパン)しゃぶしゃぶが好きだとかなんとか、メディアや当局を使って悪評を立てて、日本を買収するために一番邪魔だった大蔵省を変えた。官僚の悪いイメージも全部作られたものなんです。当事者である我々は、やっぱり世の中は陰謀で動いてんだなと大体分かるんですよ」
さあ、さっそく盛り上がってまいりました。だいぶ端折ってこれだよ。
そもそも大蔵省解体って、接待を伴う金融機関との癒着などや巨大な汚職事件があってのことで、週刊誌やワイドショーなんかで面白おかしくは報じられたかもしれないけど、「悪いイメージを作られた」じゃなくて、そりゃ普通に悪かったんじゃないの。
いくらなんでも「日本を買収するため」とか、裏で巨大な力が働いたみたいな言い方はないだろうよ。こんな本筋ではない部分の言い方ひとつに、参政党のやり方がにじみ出ていると思うわけよ。
…おいおい、観衆は何を目を輝かせとんねん。
行政改革の中央省庁再編は20年前だから、働き盛りの頃にリアルタイムで見ていた世代ばかりのはず。「そうだったのか…!」じゃないのよ。
松田代表が妙に落ち着いた低い声なのは分かるけど、コロッと説得されてしもとる。
そして面白かったのが、この後だ。
松田代表 「こういうこと(省庁再編)を政治が『改革』と言った。『改革』と言ったら嘘だと思った方がいいですね。『改革、改革』と大好きな政党があって、私もそこ(維新?自民?)にいたが、今は外資にいろいろ売っちゃったりする…。あんまり悪口言ってもあれですが、『改革、改革』と言うとみんな騙されるんですね」
なるほど。「改革」と言うとみんな騙されるんだね。
分かったよ。無駄に他党の悪口まで吐いてそこまで言うなら、よーく分かった。
それではご覧ください。
こちら5月におこなわれた前回の参政党の決起集会(こちらも政治資金パーティー)の画像。
(党員のブログより)
うおおい!!か、カイカクぅ!
いや、そもそも神谷宗幣議員の運営会社が「イシキカイカク株式会社」だろ。
自虐ネタやギャグにする様子は全くなかったし、大真面目に「みんな騙される」って言っていたけど、大丈夫なんだろうか。
観衆およそ六千人の中に前回のパーティーに行った人も多いだろうに。
なんでこの広い会場内で私しか気付いてないんだ。本当の意味で目を覚ませ、君達。
安倍元首相を利用。そしてワクチン忌避を呼びかけ
赤尾氏は松田代表に賛同しつつ、話を振る役割のようだ。
「当時はマスコミに騙されて大蔵官僚は悪い人だと思ってました。構造改革がいいと勘違いして、変なふうに国民が誘導されてしまったんだと改めて感じました」という。はあ…。
そして赤尾氏が振る形で、松田代表お得意の話題に進んでいく。
満を持して、参政党が進めたい「松田プラン」とかいう金融政策の話を披露した時だ。
ここでやっぱりぶっこんでしまった。
松田代表 「安倍元総理が『松田学プラン』のことを、6月ぐらいに誰かから聞いて、『これ乗れる!』って言ったらしいんですね。財務省ががっちりと握っていたからできなかった。『松田プラン』があれば(アベノミクスの)第3の矢ができたんじゃないか、と安倍元総理は当時、思われたんじゃないかなと思うんですね…」
思うんですね…(寂しげ)じゃねえんだよ。何を亡くなった人を利用しとんねん。
思えば選挙演説の時から「安倍さんの志を受け継ぐのは実は参政党なんですよ」などと勝手なことを言っていた。
「いや自民党だろ」って中学生でもできる冷静なツッコミが広がらず、党員が生温かく甘やかしたばっかりに、今や羽化しちゃって新しい国政政党の代表だ。
党のエンブレムよろしくバッサバッサ羽ばたいていらっしゃる。どうすんのこれ。
(以前の反ワクチン集会での松田氏)
また、講演の内容としては前後するが、せっかくだから無料部分で記しておきたい話がある。
それは松田代表に限らず、党としても「反ワクチン」を前面に押し出そうとしてしまっていることだ。
特に内輪の集会ではこれを隠すはずもない。今回私が潜入したのは、この部分を確認しておきたかったこともある。
代表はいつものことながら、自身のチャンネルでコロナ関連の動画が規制されていることに腹を立てつつ、今回もこのように述べた。
松田代表 「あとで井上(正康)先生からお話があると思いますが、私から最初に言っておきますが、みなさんオミクロンにはお注射(ワクチン)は絶対に効きませんので。絶対に効きませんからこれは。子どもには打たせないでください。理由はあとで井上先生からたっぷり聞いてください」
会場からは割れんばかりの大拍手だ。
ああ、やっぱりこういう人たちの集まりなんだと改めて白目になる。
なんなら「皆さん、絶対に打たな…」ぐらいまで出かかっていたのを私は聴き逃さなかった。
「参政党は反ワクチンではなく子どもの接種に慎重なだけ」なんて表向きだけ。
「うん、知ってた」と言う人は多いだろうがメンバーのほとんどが、党のアドバイザーなどの影響からか、科学リテラシーや公衆衛生の考えがぶっ飛んで天高く羽ばたいてしまっている。
松田代表 「彼ら(国際金融資本のグローバリスト達?)はお注射を打たせたいがために、世界中の国民を怖い病だと震え上がらせた。日本人だけいつまでも目が覚めていない。他の国はどんどん目が覚めています」
改めて伝えるが、これは国政政党の代表による講演だ。
これまで関係者は誰も止めなかったのだろうし、疑問に思った人たちは党から離れていった。
だから今こんな人が代表をやっているのだ。