陰謀論YouTuberをどうにかして
どうも、黒猫ドラネコです。
夏ですねえ。蒸し暑さを感じる日が多くなってきましたね。
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おかげさまで、前回の参政党の記事は多くの方に読んでいただけました。
参院選公示や投票日までにまた書きたいと思います。選挙ウォッチャーの皆さまの頑張りにも期待しつつ、私もいろいろと取り組んでいく所存です。
さて今回は、いい加減にしませんか、と日々感じていることを書きます。
誰でも動画発信できる時代になり、「迷惑系ユーチューバー」なんてよく話題になっていましたけど、より狡猾な「陰謀論ユーチューバー」に関して。
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信者を作り出す「ホラ吹きさん」
デマや誤情報の蔓延。その根本的な問題として「陰謀論インフルエンサー」の存在があることは以前に取り上げた。 要はネット上でアレな人たちのニッチな需要を狙い、嘘だろうか何だろうが構わず巧みに発信して、それで支持されてしまう輩がいる。
このこと自体は、表現の自由との兼ね合いで、なかなか一概に全部なんとかできるとは思わない。そいつらの全てがダメで「消え失せろ」なんて発するのは、ただの幼稚な攻撃にしかならないだろう。でも消え失せろ。感情論としてはそれに尽きる。
で、そういう連中のお手軽デマ流しそうめん大会によって引き起こされる深刻な問題は、妄信的な人の増産であり、身近な人との関係の破綻だ。
親や配偶者が「日本語なのに何を言ってるか分からない人間」になってしまうのは恐ろしい。しかも相反する指摘に対して攻撃的になって来ることも多い。強引に、信じるものに引き込もうとしてくるようになる。
自分の家族が「ネットde真実さん」に堕ちてしまうことを、多くの人に想像してもらいたい。現実世界のカルト宗教やマルチ商法と同様に、どう対処するか苦悩することだろう。それらよりも多くの人が気軽にアクセスできる場所に「陰謀論信者化」の脅威が転がっている。社会問題といっていいのではないか。
今回はJOSTAR(以下ジョウスター)なるユーチューバーに言及していく。
ウォッチャーの方々には新しい話があまりなくて申し訳ない。ただ、より多くの人に知っていただける機会にできればと思う。
昨年頃から何件もの連絡があった。やはり彼の動画にご家族がハマって大変な思いをした方々がいる。おそらくこれからも、だろう。以前から注目してはいたが、いろいろと観察していくと、相変わらず酷い。それでも一定の支持を集めてしまうのが令和の日本だ。みんな早く目覚めて。(なんかニュアンス変わってきたな)
(本人のツイッターより引用)
東京都出身のタレント、YouTubeコンサルタントということだ。
日本タレント名鑑にも載っている。10年以上も音楽関係の仕事を続け、各所の紹介文を読むに、大規模イベントの音楽プロデューサーのような立場になるまでになっていたようだ。最近は本も多数出版している。宣伝になるので紹介はしない。
実は彼が陰謀論をまき散らし始めたのは最近のことなのだ。まるで日本における先駆者であるかのようなツラをして語っているのに、意外や意外である。
本人のブログを開設当初から追っていくとそれが分かる。
2009年頃から割とマメに更新を継続。このあたりはすごい。ずっと仕事の報告や日常的な話題が続く。ネットにある画像やニュースなどの情報を拾って記事にしたりで、音楽イベント参加の話題などでは短い文ばかりだが一日に数回更新することもあった。何かを煽ったり売ったりするようなことはほぼなかったと思う。
16年にYouTubeチャンネルを開設。ブログ上でも動画への導線ができる。ここから芸能関係との近しさを誇示したり、YouTube社のお墨付きをもらっているかのような派手な振る舞いが増え、その流れで都市伝説本や、それっぽい動画についての投稿がチラホラ出てくる。
いよいよ本格的に都市伝説や陰謀論を語るスタイルに転じたと分かるのは、コロナ禍の20年5月頃からだ。どのあたりで「この話題で食っていけるぞ」と思ったのかは本人にしか分からないことだが。
本人ブログより。20年5月頃からこのような話題が一気に増える
今の彼を一言で表現すると「目立ちたがりのホラ吹きさん」である。
発信のほとんどが根拠のない話とテキトーで塗り固められている。奇抜な格好をして、事情通っぽく見せる。プロデューサー業の賜物か自己ブランディングには長けていて、ファンからすれば妙な華やかさと説得力があるように映るのだろう。そうしたキャラクターが固まったので、私生活などの話もコンテンツにできているようだ。
ライブ配信をいくつか視聴した。チャット上での不特定多数とのやり取りで、空想の話を自分のキャラに落とし込んで強調しながら「もうすぐ信じられないようなことが起こるから」と匂わせるような感じ。実に巧妙だ。褒めても仕方ないのだが。
トーク自体は決してうまいと思えないし、外部の人間からすれば内輪の話ばかりで何をしゃべっているかさっぱり分からない。
ジョウスターの問題点
彼の何が悪いのか。今回は4点に絞って挙げる。
① 平気でデマを流す
当然のように日ごろからワクチン忌避を煽り、5Gや電磁波の危険性などのあからさまなデタラメを毎日のように垂れ流している。ほとんどの主要SNSを使いこなしているようなので、追っていくのも大変だが、どこかで拾ってきた画像やニュースに独自解釈で投稿するのがおなじみのスタイル。たとえばFacebookで見かけたこちらなど。
(これについての私のネタツイでは、「右上にカバさんがいて可愛い」と話題に)
彼のデマで大きく話題になったのは、昨年の「テスラ缶」だ。この高額なインチキ製品の販売に大きく加担していた。実際に売っていたのは吉田統合研究所というトンデモグッズ業者。吉田所長はジョウスターとはかかわりが深く、動画やイベントなどで多数共演していることが分かる。
② 死者を冒涜し、著名人を貶める
芸能人が亡くなると必ず飛びつく。最近では神田沙也加さんの件などは特に酷かった。BANを恐れてか伏せ字も多い。政治家や著名人の画像を貼って「ゴム(人間)」などと中傷することも多々ある。
(この程度は序の口)
③ 批判者を威圧する
悪癖なのか、何らかの力を持っているようにして威圧し、批判をかわそうとするところがある。
(おう。それ今から俺にやってみろ)
(だから、やってみろやそれも)
こうなってくると、その性質をチラつかせているかどうかは別にして、周囲の人も従うしかなくなる。ちなみに実際に彼に暴力を振るわれたとしていたり、威圧的な態度をとられたという情報も保存してある。
④ 危険集団の重要人物である
8人もの逮捕者を出した反ワクチン・陰謀論集団の神真都Q。以前も触れたが、首謀者の岡本一兵衛はジョウスターからのQアノン系陰謀論にオリジナル色を加えてこの団体の基礎を作った。つまりジョウスターの存在なくして神真都Qはない。この指摘はもはや定着している。本人は逃げ回っているようだが、個人名こそ避けながらも週刊誌でもしっかりと取り上げられている。
以上だけではないが、ここまでを総括すると問題だらけだ。
これに自動で収益を与えてしまっているのがYouTubeである。「エンタメだから」で済ませてはいかんのではないか。多くの人が胸クソ悪さを感じても、一部の熱狂的な人に支持されれば問題なしなのか。それはシステムとしてどうかとはずっと思ってきた。このあたりは記事の後半で語らせていただく。
しかし、こういう問題の多い人物の収益化って止められないものなのだろうか。できれば永久に。こんな大勢から批判されるようなこと、特にこの人に関しては、儲けられないなら積極的にはやらなくなるだろうよ。
@JOSTAR_PRODUCER
(以下は有料登録で全文読めます)
黒猫の考察「ユーチューバーは”濃い支持者”を作る」
前述した通り、私はこの手の人物にハマった人のご家族から、相談を受けることが多い。洗脳を解く専門家でも心理の有資格者でもないので、適切なことが言えるかは分からないとの前提を告げ、必ず伝えるのは「恨みを募らせ無理をしないように」である。
犯罪的な手法での玉砕覚悟のような対抗ほど馬鹿馬鹿しいものはない。そうした短絡的な考えに陥らないよう、一人で戦おうとはしないことだ。
ジョウスターに関しては、神真都Qとの関係が深い以上、ほぼ確実に捜査機関にその存在を知られているだろう。際どい活動をした時には即ストップをかけられるように、粘り強くプラットフォーム側への通報、デマや矛盾の指摘をコツコツ続けてほしい。
多くの監視者がいる。疑問に思っている人はたくさんいる。この記事が広まって、さらに情報が集まることを望む。