【潜入ルポ】カオス…立花氏ひろゆき氏らを倒す「煉獄さん」登場。講演では「欧州人は騙すことしかできない」???…参政党政治資金パーティー2023③

参政党の第3回政治資金パーティー潜入ルポ③です
黒猫ドラネコ 2023.03.19
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どうも、黒猫ドラネコです。

ラベルなしペットボトルを応援しています。

政治資金パーティー潜入ルポの三回目です。このペースではちょっと入りきれないので、一つ一つのコーナーを短めに綴りたいと思います。こんなに詰め込んだ参政党が全て悪いのです。ええ。

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(今回のサポートメンバー限定部分)

▽ホリエモンに絶縁された男、参政党支援の社長と対談で観客は冷ややか?

今回も長いですが、張り切ってどうぞー

***********

「煉獄・神谷サン」登場

 パフォーマンスショーが始まった。出演は「モノマネっぱー吉田」だそうだ。

 特にSNS等で話題になっていたり有名だったりの様子はなかったが、司会からは「北海道帯広市で活動するサウナ熱波師。数々のモノマネレパートリーで人気。今日は熱波を皆さんも浴びていただけます」と紹介があった。

(パーティーのスケジュールより)

(パーティーのスケジュールより)

 暗転した舞台にテーブルと小道具が用意されている。拍手とともに登壇したのは、ドンキホーテで売ってそうなトランプ氏のマスクをすっぽり被った男性。「あんたらが参政党か。本当のこと言ってるらしいじゃねえか。やめてくれ。アメリカの農薬まみれの小麦が買われなくなるだろ」と言って笑いを起こした。この手のジョークがウケるのは参政党だけである。

 トランプマスクを脱ぐと黒髪カツラを被り、ヘラヘラしながら「参政党をーぶっこわーす」。おそらくNHK党・立花孝志氏の真似だ。あんなリーゼントみたいな頭だったか。誇張したのか、ちょっとよく分からない。

 続けてセーターを肩にかけ「参政党の人達ってぇー基本的にバカだと思うんですよぉー」と、ひろゆき氏を模した。これは似てないけどすぐ分かる。さらに、真っ黒な仮面をつけ「参政党なんかやめときな。カルト集団でしょ」などと言い「名もなきアンチ」を演じてみせた。

 徐々に意図が分かってくる。「参政党を批判してくる者達」なのだ。テーブルにはそうして被ったカツラやマスクがズラリと置かれた。

 それらを前に、モノマネっぱーは鬼滅の刃「煉獄杏寿郎」の衣装に変身。それで「神谷宗幣です!」と言うと、観客は大ウケ。すぐ音響から「お前も鬼になれ宗幣~」「弱者に構うな~」と不気味なささやきが流れてくる。「鬼に反応したらいけませんよ」と、煉獄さんの姿で神谷議員を真似て「こういうこと鬼はするんですッ!」「そうでしょ!」と口癖が意外とうまく、腹を抱えて笑う人が続出する。スクリーンには、舞台袖からのぞいていた神谷氏本人が頭をかきながら笑っているのが映り、会場はさらに大喜びした。

 ネっぱーは「煉獄と化した神谷サン」のままタオルを手に、カツラやマスクなどが置かれたテーブルに向けて何度もバサバサ。「炎の呼吸!」と技名を叫び、「日本を舐めるなってー!」と神谷氏の演説のマネも混ぜ(それ参政党的にイジっていいやつなの?)、立花氏カツラなどを風圧で次々に落としていった。

 観客(私を除く)は「煉獄さんがアンチを倒してくれているゾ!」とばかりに大喝采。てか、改めて書くとひっどいなこれ。

 最後のマスクを倒すのに時間がかかり、「がんばれー」と声援が飛ぶ中、疲れて手で払いのけてまた笑いを起こした。クタクタで膝をつき「自分ではない誰かのために動けるのは参政党だ」「俺は信じる。成長して日本を支える柱となるんだ」「俺はうまくやれただろうか…」と、鬼との戦いで力尽きた際の名ゼリフのパロディ。もう会場は笑いが止まらず拍手の嵐で

 …って、何を見せられているの。煉獄さんをバカにしすぎだろ。

 いくらおふざけの余興とはいえ、よく分からない芸人を呼んでこんな修学旅行の夜みたいな演芸をやらせて、しかもその内容で日ごろの批判の溜飲を下げるってだいぶキツくないか…。

 知ってたけど、これは「国政政党の政治資金パーティー」である。よもやよもやだ。

休憩時間のカオス

 ようやく休憩時間に入る。あと半分…。

 ため息まじりに伸びをしつつロビーに上がると、新作Tシャツのプロモーションが始まっていた。こんな政党は他にはない。自分らで作るってのはこれか(違う)

 「Dartin Bonaparto(ダルタン・ボナパルト)」という海外ブランド。売り場にいたおじさんに「売れてるんですか」と何気なく声をかけると、ノリがよく「買う人が増えるほど値段が安くなる仕組みなんだよ!ワハハハ」とのこと。なんじゃそりゃ…。

 「ホラ、普段着でもオシャレ。お兄さんきっと似合うと思うよ!ワハハハ」と言われた。ダメもとで「撮ってもいいですか。会場内は撮影ダメってことだったけど」と尋ねてみる。「全然いいよ!友達にたくさん見せて宣伝して!ワハハハ」と快諾された。肩をベタベタ触られたけど、優しい。

 よし、宣伝してあげよう。

(海外ブランドの参政党Tシャツ、叫ぶ神谷議員が印象的)

(海外ブランドの参政党Tシャツ、叫ぶ神谷議員が印象的)

 7900円だそうだ。神谷ファンならば決して無理な値段ではない。だがしかし、幸いにも私は神谷ファンではない。普段着にするには心の中にある小さな火を増幅させて目覚める必要がある。

 せっかくだから数枚買ってレター購読者プレゼントでもしようかとよぎったが、そんなイケナイ遊び心でコイツら潤すのはどうなんだと良心が働いて思い止まった。いつかちゃんとした別の企画がしたい。

 てなわけで、売店と寄付ブースに群がる信者…もとい、嬉しそうな人達とは違い、30分の休憩の間は特にトイレ以外にやることがない。

 お客さんの様子を観察してみようとか思っていると、その瞬間に帽子から靴まで全身オレンジ色の長身のおじい様が横切る。さらに、普通のスーツ姿なのに「一緒に記念撮影OK」と書いた紙を持ってうろちょろしている謎のオジ様がいたり、頭にタオルを巻いた作業着ヤンキー風に耳ピアスの若者がいたり、ゲホゲホ咳込む子どもを連れたお母さんがスマホ越しに誰かを怒鳴っていたりして、ほんの数秒のうちにこんなにも濃いメンツが視界の中でマリアージュするのが奇跡なんかじゃない空間であることを実感する。

 深く呼吸をして気を落ち着かせ、無事に(?)休憩時間が終わった。

芸能界の参政党支持者

 休憩明けも余興は続く。「笑う事で健康になる」という漫才のコーナーである。老人ホームかよ。客の年齢層はそれに近いけども。

 吉本興業所属の和泉修氏の出番だ。関西では有名な芸人さん。外部アドバイザーとして参政党のサイトにも記載されている。司会から「芸能界で参政党員第1号」と高らかに紹介されていた。マジか。

 その漫才の相方はパンフレットには「ミスターX」と書かれていたが、もともと和泉氏とコンビ(ケツカッチン)を組んでいる高山トモヒロ氏だった。ともに東京では恐らくあまり知られていないので、思わせぶりに隠していた意味が全く分からない。

(パーティーのスケジュールより)

(パーティーのスケジュールより)

 漫才は普通に面白かった。「漫才舐めるなってぇー!」とまたも神谷氏の演説ネタがウケていた。(だから、これ参政党的にイジっていいやつなの?)

 10分があっという間で、先ほどの熱波師のお遊戯とは笑いの質が違い過ぎた。さすがはプロだ。和泉氏は漫才の中で参政党への思いを語り、泉大津市の南出賢一市長からの紹介で神谷氏を知ってから長い付き合いという事実が明かされた。そんな唐突に反ワクチン・自然派でおなじみの名前を出されてウォッチャー的には衝撃を受ける。

 大阪のあのあたりの繋がりは闇が深い。和泉氏自身も足つぼのサロンを開業していることもあって、惹かれ合う何かがあるのだろうか。

「温暖化はヨーロッパ人の嘘」???

 続いては、おなじみ武田邦彦氏の講演だ。この人も芸能界の参政党支持者といえばそうなのかもしれない。

 テーマは「地球温暖化のタブー」。党員が最も尊敬する科学者は、出て来るなり「暗くてお客さんが見えないから明るくしてよ」と照明に注文をつけ、マイペースぶりで観客をほのぼのとさせた。

(パーティーのスケジュールより)

(パーティーのスケジュールより)

 昨夏のパーティーでも「二酸化炭素が出る工場の煙突を海に突っ込めばいい」「沖縄の海をかき混ぜれば関東の気温も下がる」などのオリジナル理論を展開していたが、なんと武田氏は今回も半分ほどは同じ内容を披露した。

 いくら鉄板ネタとはいえ、「ダムを作る時の公聴会には住民ではなく魚のお母さんを呼べ」みたいなウケ狙いまでほぼ一緒。毎回これ言ってるのか…。

 そうした中で武田氏は「なぜそんなに地球温暖化防止と言うのかといえば、ヨーロッパがどうにもならないから」と平常運転ながらノーブレーキでブッ込んでくる。

 「彼らは嘘でもなんでもいいから得になることしかしない」「アジアとの競争に勝てないから戦略として石油が無くなると言い出した」「過去に石油ショックで値段を上げてヨーロッパ人は大成功した」「石油が枯渇しないことがバレて、その代わり出てきたのが地球温暖化」「どうしても地球規模の環境問題と言わないとヨーロッパ人は生きていけないから必死。彼らはアジア人と同じように働けないから、騙すことしかできない」

 矢継ぎ早に展開し、「これぞ参政党の頭脳」というところを存分に発揮。実は武田氏は、こうしたネット上の胡散臭いサイトなどでも見るような「温暖化懐疑論」を以前から説いており、批判もされている。

 温暖化のメカニズムや予測などについての細かい部分では専門家の間でも見解の不一致はあるそうだが、しかしこんな「ヨーロッパ人がー」とのあからさまなヘイトを国政政党として信じて表に出していたら普通に国際問題だろうに。

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