【潜入ルポ④】”覚醒”間近の少年たちに歓声。「教えてコーナー」で「マスカットを食べたら病気になる」など伝えて誇らしげな参政党の政治資金パーティーin東京ビッグサイト

9月9日に行われた参政党の政治資金パーティーを見てきました④
黒猫ドラネコ 2023.10.08
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前回はこちら▽

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少年少女が次々と…

 このパーティーで最もしんどいコーナーがきた。

 「U20(20歳以下)と社会課題を大激論『教えて!参政党』」だそうだ。

 叫ぶな叫ぶな司会よ。こんな政党から何を教えてもらってもキツいと思うのはこの会場では私だけだろうか。

 教育番組を思わせるポップな音楽が流れる。和泉修氏が進行役で、参政党が推薦する3人の「先生」が一人ずつ登場する3部構成。それに合わせ、少年少女が4、5人ずつ計13人登壇した。

 特定に繋がらないよう個人情報の詳細は省くが、この若者の正体などの分析はサポートメンバー限定の後半に記す。

 まずは19歳の女子大生、中学3年生男子、高校1年生、2年生の女子が登場。緊張の面持ちかと思いきや、4人とも落ち着いた様子で座っていた。

 最初の講師は我那覇真子氏。党の外部アドバイザーで、トランプ支持者のジャーナリストだ。

 前回パーティーでも「世界統一政府」がどうこうだと仰っていた。独特な取材を続けていらっしゃって一般の認知度は低いが、特定の界隈からの支持は多い。つまり参政党にうってつけの人材である。

 大拍手に迎えられた我那覇氏に、まずは女子大生から「どのようなコネクションがあって海外で活躍できるのか」と質問が。

 我那覇氏は自身が既存メディアとは違った観点があって、しがらみがないことなどを誇らしげに述べた。ここから、この回を通じて「(自分以外の)メディアは報じない。パンデミック条約は主権を奪われる」との独特な主張を繰り返した。

 4人の若者の中で特に注目を浴びたのは中学三年生の小柄な男子だ。制服ではなくスーツにオレンジ色ネクタイを着けている。以後、彼は完全にこのコーナーの主役となる。

 マイクを持つと「首相の靖国参拝をやるべきだと考えています。あとは天皇陛下にも、神道の最高神官として参拝してもらいたい。決して大東亜戦争の礼讃にも否定にも繋がらないと思います」と一気に述べた。

 会場中に「うおおおー…!」のどよめきと拍手が響く。そのせいで肝心の質問が聞こえなかったが、我那覇氏は保守系論者らしく「いち民草の国民が皇室に対してこうすべきと言う立場にはない」と、ここに関しては少し諭すような返答をした。

 しかし続けて、「そういう(靖国参拝の)議論をするよう仕向けた動きは何かと前提を考えるべき。企業がTシャツのどの色を選びますかと言ったら、買うか買わないかではなく買う前提になっている。いち民草としての思いは一つです」とよく分からない例えを披露した。

 続いて女子高生から「アジア人差別があまり話題にならないのはなぜ」との質問が飛ぶ。

 我那覇氏は「黒人差別を利用して社会を分断しようとしている。分断しようとする人は社会をより動かすにはどっちがいいかと考えている。アジア人差別がそれに使えるならそっちの方が大きくなる」と、”謎の巨悪”の存在を匂わせた。

 さすが参政党…。そしてやはりここでワクチンの話題になった。

 「本当の人権問題はパンデミック条約。もし皆さんが子どもを産みたいと思ったら、ワクチンを打ちたくないと思いますよね? 条約によって将来のことを考えることもダメだとなる。全体主義的な政策でワクチンパスポートなど制約を受ける。人権問題に取り組みたいならWHOに注目しないといけない」(我那覇氏)

 世界保健機構は人類を思いのまま操ろうとする悪の組織か何かなのだろうか。これにも会場から大きな拍手が起こり、少年少女も一緒に深く頷いた。あーあ。

 

 中学生に大歓声が

 2人目の先生として、予備校講師で作家の茂木誠氏が登場した。

 前々回の政治資金パーティー「予祝」(幕張メッセ)にも出演。党員を前に授業をしていた、党の御用達の「歴史の先生」である。

 茂木氏はまずスマホを取り出し、「質問が小学生からきています。縄文人はどんな言葉でしゃべっていたんですか」

 自ら切り出した謎の流れで「日本人はいちいち言葉で説明しない。以心伝心。空気を読む。相手の表情を見て分かる。これはほとんど世界の人達は分からないらしい。空気を読むことは縄文時代に(培われた)」などと謎の自論を述べた。

 続けて「日本人は今でも縄文人なんだと思います」とキメぜりふのように言うと、会場からはなぜか大拍手が起こった。

 全く意味が分からない。拍手をした党員らの表情から何も読み取れないし、何も伝わってこない。もしかして私だけ縄文人じゃないのか(?)

 調べてみると、このパーティー後の9月末に神谷代表の動画チャンネルCGS主催で茂木氏が登壇する「日本を取り戻すため縄文から学ぼう!」のセミナー(参加費1万9800円、オンラインは9800円)が売り出されていた。オイオイこれかよ…。

 ここの質問者は男子だけ。大学生と高校生が3人で、先ほどから目立っていたあの中学生もいる。

 「地政学」の質問を受けた茂木氏は、今の日本で地政学が広がらない理由について「戦争に負ける前はみんなまともでした。日本人が自分の頭で考えては困ると(GHQなどが?)地政学を止めさせた」と独自解説した。

 「世界の動きがよく分かり、予想もつく。なぜプーチンがああなったのかと分かる。世界中の指導者が地政学的な発想で動いている。日本人だけが『話し合えばいい』というお花畑。まともな世界基準の議論のため地政学を勉強しましょう」(茂木氏)

 これを聞いて思い出したが、松田前代表らが新橋での街頭演説でウクライナ戦争について「日本の国益のため間に入って和解を勧めるべき」のようなことを言ってなかった…? それは「話し合え」って主張じゃねえの?

 参政党がお花畑だってディスりに来たのかな。

 ここで司会の和泉氏から若者へ「いま何を勉強してる?」と投げかけられた。

 大学生からの「ロスチャイルド家の歴史を」に、観客席が「おおぉー…」とまるでミニオンズみたいな反応。ここのお客さんったらこういう陰謀に繋がりそうな話が大好きなんだからまったく。

 和泉氏が続けて「参政党の良さ」を問うと、それぞれ「政治に関心を持ちやすい政党」「学校では教えてくれないことを教えてくれる」「日本の政党で一番まともなことを言っている」と”覚醒”間近を思わせる答えが続いた。

 和泉氏が「学校で参政党と言っても『はあ?』と言われるでしょう。諦めずにおかしいと言い続ける勇気がいるね」と畳みかける。

 茂木氏はもっと自ら発信していけばいいとの意見で「YouTubeやってる? やってくださいよ。最初は登録者5人とかでもいい。絶対に増えるから。もしよかったら私と対談しましょう。応じますよ。学校で言ってもほとんど意味ない。YouTubeやるべき」と急にテンションが高くなっていた。

 ここで先ほどから注目を集める中学3年生が満を持して再び質問へ。

 「大東亜戦争が終戦から78年ということで、GHQがさまざまな内情に干渉し、法律や歴史観、宗教、教育の日本人の精神が狂わされる政策がとられてきた。今この日本を取り戻す上で戦後レジュームからの脱却、これが必要と考えます。果たして実現可能なのか。どれぐらいの歳月がかかるのか」

 客席からは怒涛の拍手喝采とどよめきが鳴りやまない。私の左後ろのおばさま集団も「スゴイスゴイスゴイ!」と大興奮状態だ。

 少年が支配している会場の空気を取り戻すように、茂木氏は真顔で「効果的な方法はですね…もう一回戦って勝つことですね」とドヤ顔で断言した。これを非現実的とは全く思っていないであろう観客席のボルテージも最高潮に達し、またもや大拍手が止まらない。

 「ただし敵は核を使うし、占領されていますので勝ち目がない。正攻法だと負ける。ゲリラ戦に持ち込みます。教育機関や管理システムは全て敵側ですから、個々が発信していくしかない。だからYouTube(をやるべき)。10年やったらどれだけ支援者ができるか」と茂木氏。

 若者が発信しまくればアメリカに戦争に勝てる?? そりゃてきとーすぎだろ…。

 間髪入れず中学生が「とりあえずツイッターとインスタでは発信しています。ぜひ対談をお願いします」と頭を下げる。これに茂木氏がニヤリと笑って良い声で一言「よろしく」

 このコーナーのハイライトとも言えるやりとりに客席は「うおおおおっ!」となって拍手と悲鳴みたいな歓声が巻き起k(うるせえよもう)

 そしてここで突然、何かアピールがあったようでマイクが観客席へ。

 前列のS席かA席か。おば様が立ち上がり、「すごいなと思って感動しています。どうしてあなたたちはそういう質問ができる子に育ったんですか? 何をきっかけに? おばさんたちに教えてください」

 ちょっとしたハプニングで、普通なら進行を妨げる空気を読めない人(縄文人ではないのだろうか)がいると冷めるものだが、みんな気になっていたのか拍手で質問を歓迎した。ヤラセでなければ大した流れである。

 この返答を順番に当てようとした司会の和泉氏だが、大学生より先に例の中学生が「もともと歴史が好きで。自分で調べているうちに学校で教わっていることと全然違うぞと思って。原動力は日本人であることだと考えています」と、キリッと答えた。

 またもや大喝采。和泉氏も思わず「当てる順番を間違えた……」と唸っていた。

 なお、他の学生も、それぞれ色んなケースで参政党の主張に触れたことにより「学校の勉強って違うんだと思うようになった」などと答えていた。

 あーあーもう…。

マスカット食べると病気に

 参政党の用意した「先生」も最後の3人目。質問者は大学生男女と中学生男女、そして小学6年生の男子もいた。

 このローテーションに例の目立つ中学生がいなくてホッとしていたら、一難去ってまた一難(?)だ。またアンタか。党アドバイザーのよしりんこと吉野敏明氏の登場である。

 参政党による「小麦デマ」の源流であり、「波動治療器」を扱う歯科医。党内の反医療的な思想やトンデモ健康法の蔓延はこの人によるところが大きいと思われる。

 オレンジ色Tシャツにオレンジ色の腕時計をして登場した吉野氏は、やはり人気が高いらしく、ひときわ大きな拍手を浴びていた。

(パンフレットより)

(パンフレットより)

 女子大学生からの「なぜ日本人ではなく留学生のサポートが優遇されるのか」との疑問。

 これに吉野氏は「河野太郎という人が中国人に日本に来てもらって日本人を増やせばいいと思っている戦略。日本人のやる気を無くして中国人を日本人にしていく」と吹聴。さらに「大阪府知事選の時も言ったが、メガソーラーに中国企業を入れることも同じ。用意周到に計画されてきた。今の若い人たちが20年30年かけて言っていかないといけない」として、「YouTuberになって言えばいいんだよ」と軽口をたたいていた。

 そんなアンタのYouTube動画はBANされまくってるけどな。

 中学生女子から「参政党に出会って、先生に教わることや学校に行く意味が疑問になってきた」とのあまりにも気の毒な葛藤の問いがあった。

 吉野氏は「海外を見ると、チョコレートのカカオを収穫する子どもは3歳ぐらいで誘拐されてきて名前もつけられず重労働で平均13歳で亡くなる。騙されて殺されていく。僕たちはおかしいことに気付くから恵まれている」とか、「学校の勉強で正しいのは数学と物理だけ。化学や生物ですら医療産業と繋がって薬をずっと買わされて飲まされるようになっている」などの参政党チックな話を延々としてから、「ルールを乗り越えてでもやれるかどうか、自分の心が正しいと信念を持つことが大事」と意味が分からない回答をした。

 どういうことなんだ…。そして何の拍手なんだ観客よ。

 どうかこの子の身近に、「とりあえずいったん参政党から離れようね」と教えてあげる信頼できる大人がいてほしいと願う。

 このほかにも「日本がダメになったのは85パーセントがサラリーマンになったからなので、経営者の感覚を取り戻すために家庭菜園をやればいい」みたいな謎の話を聞かされる若人たちを本当に不憫に思う。

 「種苗法改正は何が悪いのか」と聞かれたよしりんセンセイの答えは、「外国から苗や種を買ったらずっとお金を毎年払い続けなければならなくなる。てきとうに食べ物を選んできてしまったバチだと思う」

 オリジナリティあふれる説はこれで終わらない。ここでなぜか以前のマスカット農家とのやりとりだというエピソードが明かされた。

「マスカットみたいなものを食べると糖尿病になりますよと言ったら、その農家の人が『その通りです。本当はこんなに甘くて病気になるものを作りたくない。日本の消費者が甘いものを好むから病人が増えることも分かって作っています』と言ったんです。それで『こんなことを言っても自民党や共産党の人も(?)分かってくれない。ちゃんと健康な果物を作りたいんです。吉野さん参政党で言ってくださいよ』と。その人もマスカットをモグモグして、ごっくんと飲み込んだら病気になると分かっているから、ぺって捨てたんです。おかしな話ですよ」(吉野氏)

 …おかしいのはお前だよ。

 なんなんだそのサンプル数1(参政党支持者の農家)による与太話は。べつに作れるなら好きなように作ればいいじゃねえか甘くないものを。何が「参政党で言ってください」だよ。消費者にウケないって判断でてめえで選択してんじゃねえか。

 しかもモグモグしたらマスカットの甘い部分ほぼ食ってるやんけ。ごっくんしたら病気になる物をどんな理由でモグモグしてんねん。

 甘い物ばかり毎日毎日たくさん摂れば病気にもなるかもしれないが、量の概念はどこへいったのか。農家なのにそんなことも分からないのは参政党支持者だからか?

 なーんかおかしいなあ…それはお前の作り話じゃねえのかああ??

 どうやらよしりんセンセイは参政党の柱でもある「食」の問題について伝える役割だったようだ。

「食に対する意識が、安い、甘いなどの欲ではいけない。信仰心をもって感謝の気持ちで食べないといけない。おいしいかマズいかで食べると病気になるんです」

「小さい頃の食卓で親から『農家さんの作品だから』と、最後まで噛み締めて綺麗に食べなさいと言われた。食に愛や思いやりや慈しみを向けられないと人にもできない」

 などなど「心得」をメインに説いていったのだが、アンタは「小麦粉を食うな」っつっといて何を偉そうに。小麦は農家の作品ではなくて愛も感謝も伝えてなくてもいいってのかい。

 本当に本当に、こんなのを若者たちが真剣に聞いている様子は心が痛くなった。

 

黒猫の考察、若者に参政党はまだ早い

 3部構成「教えてコーナー」がようやく終わり、どっと疲れたタイミングで再びの休憩時間だ。

 しかし、ここでちょっと信じられない光景があった。先ほど登壇していた若者たちがそれぞれ観客席に姿を見せると、それに気付いた一部の党員が群がりはじめていたのだ。

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