自称内科医「市販マスクにホルムアルデヒド」。陰謀論インフルエンサーと化すことの害悪
どうも、黒猫ドラネコです。
この記事はこれまで通り多くの人に広く知らせておきたい部分は無料で、個人的見解がメインの部分は有料読者に向けてお届けします。
今回の有料部分では少し自分の思い出なんかも語っています。ご興味のある方はぜひ。
今回のテーマは「陰謀論インフルエンサー」です。これまでも当レターでは、陰謀論をまき散らす大型アカウントについて「なんとかしろ」ってことで書いてきました。
本当に次から次で、こんなの一人ずつやっていくとキリがないのですが…
たとえばすっかり反ワクチンの大物と化している「ナカムラクリニック」などはもはや私が指摘しなくてもいい程になっていると思うので、少し溜めておいて各メディアに流した方がいいような気がしています。
今後もシリーズ化のようにして、目に付いたデマや悪質な投稿に関してはちょっとずつ指摘していきたいと思っているところです。
それではどうぞ。
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「トンガ噴火はなかった」「マスクにホルムアルデヒド」
もはや匿名の戯れ言、では済まされない。
KAITO(@teteatete2021)というアカウントについてだ。
ツイッターの自己紹介欄では内科医となっている。10月16日現在で5万8000以上のフォロワーを抱えながら、反ワクチンやニセ医療、コロナに関する不確かな情報を流しまくっている。
「人口削減」「ケムトレイル」などのワードも頻繁に発していて、陰謀論インフルエンサーと化していると言っても過言ではない。
(ツイッターよりプロフィールのスクショ)
(KAITOのツイートの一例としてスクショ)
中でも、私が最も酷いと感じた投稿は今年3月の「トンガ噴火は嘘」。(私はこの後にブロックされている)
個人的にトンガ王国の方々とスポーツを通じて少し繋がりがあって交流したこともあるので、かなり感情的になってしまった。
被災者に対する冒とくでしかなく、本当に何を考えているかさっぱり分からない。
伝統的に日本と親密で友好な国を襲った災害に対して、このような醜悪なデマを発信してしまう者がいたことを同じ日本人として恥じてお詫びしたい。
私の他にも彼にデマツイートを止めろと言った人もいるだろう。ただ、そんなことで反省するような輩ではなかったようだ。
こちらは9月28日のツイート。4000近くもリツイートされている。
(「マスクからホルムアルデヒド」ツイートのスクショ)
コンビニで売られている不織布マスクにホルムアルデヒド測定器が反応したというのである。認証マークがあるかどうかを確認する反応に、このように返している。
(他者からのマークを確認してほしいとの反応)
(「マークがついている」との言質のスクショ)
実はこの一連のツイートについて、丁寧にも一般社団法人日本衛生材料工業連合会(JHPIA)に問い合わせてくださった方がいる。
そのJHPIAからの回答書の内容を抜粋すると、
「(ツイッターで拡散されている)測定方法はJISで設定している一般的な繊維の試験法ではなく、単位の値自体が異なっている」
「マスクの素材にホルムアルデヒドを使用するメリットがなく考えられない」
JHPIAは画像のマークにも明示されている全国マスク工業会のほか、ガーゼ、赤ちゃんの肌着、紙おむつ、生理用品などに関わる活動をおこなう工業会で構成され、衛生製品の調査や製造事業者への指導、また衛生に関する啓発も行う業界団体である。
さあ、KAITOとJHPIAのどちらが正しいことを言っているだろうか。
こちらについては提供してくださった文書のスクショを後半部分に貼っておく。
(ここからは有料購読で全文読めます)
黒猫の見解「医師を名乗って発信することの悪質性」
KAITOに忠告しておきたい。そろそろいい加減にしとけよ。
内科医であることが事実かどうかはともかく(そうじゃなかったら論外だが)、専門職を思わせてのデマ発信はより悪質性が高い。
長引くコロナ禍でこうしたアカウントは本当に増えた。
不確かな情報の蔓延に歯止めがかからず、不穏な噂や人を不安に陥れることの方が拡散されてしまうが、その心理に乗じるような形で、肩書きまで利用して陰謀論やデマを垂れ流すことを許していいのだろうか。