トンデモ・デモ観察の勧め?配信2周年の御礼も込めて
どうも、黒猫ドラネコです。
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2023年最後の配信となる今回は、日ごろの感謝とトンデモ観察を勧める気持ちも込めて、12月に書き逃していたデモの様子を送ります。
その前に宣伝を。23年の色々を考察し、新しい年を展望するトークイベントが1月21日の昼に横浜で開催されます。雨宮純さんと黒猫ドラネコによる他では聞けないスピ・陰謀論の考察ショー。最多の視聴者数を更新し続ける大人気のイベントです。
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それでは、今年最後のデモ観察記をどうぞ。
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観察① 上野「三浦春馬」デモ
12月中旬、上野恩賜公園の一角に集まっていたのは「三浦春馬さんは不審死だ」と主張する面々である。
俳優の故・三浦春馬さんの顔の大きな旗を掲げる集団はピーク時でおよそ30名ほど。湯島から御徒町方面に向かって出発し、ずんちゃずんちゃのリズムに乗って「三浦春馬さんは自殺じゃない!三浦春馬さんは不審死だ!」とシュプレヒコールを上げながら行進をしていた。
(三浦春馬さんは不審死だと主張するデモ行進)
主催は黒川あつひこ党首の「つばさの党」。いわゆる「三浦春馬勢」を率いて2カ月おきに都内を中心にデモをしているそうだ。「新しい国民の運動(通称・あたこく)」というグループとしての活動でもあるらしい。朝霞市議会の外山まき議員もデモに参加し、沿道に向かってスピーチをしていた。
昼下がりの上野周辺の沿道からは「なんだあれ…」の声。お店から出てきて心配そうに眺める方々もいた。
このデモがどういったものかについては、日本で最も(世界にはいないとは思うが)「三浦春馬陰謀論」に詳しいウォッチャー山崎氏の良質な記事を参考にされたい。
私も陰謀論ウォッチャーとは名乗っていきたいものの、「三浦春馬陰謀論」にまで興味があると言ったら嘘になる。
ここまでくるともうね…。
(再捜査を求めているそうだ)
(三浦春馬デモは外山まき議員もスピーチ)
この日は昼から「三浦春馬デモ」、その後にはゴール地点から場所を移して「創価学会解散&集団ストーカー反対デモ」の二本立てだった。
まあ近所だったので、仕事前の散歩がてらぼちぼち観察していた次第だ。
沿道の「うわぁ…」の反応を詳報するのももう飽きたし、なんなら私もずっと「うわぁ…」とは思っている。今年も1年たくさんの「うわぁ…」でお疲れナマなデモがしめやかに執りおこなわれたが、それらの全てで職務として頑張ってくださっていた警察の方々の様子も踏まえて取り上げていこう。
「三浦春馬デモ」はおよそ1キロ半ほどの短いルートではあったが、所轄警察の皆様はデモ隊の規模の半分以上の人員を割いていたと推測する。
100メートル近くも車両で先回りしながら、等間隔にコーンを置きまくり、車の通りが多い湯島~新御徒町までの車道をしっかり整理してくださっていた。
デモを誘導しながら、警官が時々コーンを足で蹴ってどかすような場面もあったにはあったが、仕事とはいえ日曜日の昼間からこんなデモに付き合わされてもなお、その程度のいら立ちで済んでいるのには敬服する。
(警察の方々はコーンを置いては車両に運びの繰り返し)
(悠々とデモができるのは交通整理のおかげである)
おば様が持つスピーカーからは「三浦春馬さんは体中あざだらけで、ろくな捜査もされずに自殺とされてしまいました」「身長180センチの春馬さんがクローゼットに入れるわけがありません」などが放たれ、芸能人の自殺はほとんどが不審死なのだとして、全て「なんでお前がそれを知ってんねん」的なことばかりが叫ばれていた。その根拠はやはり「ネットで調べて」だそうだ。
仕事とはいえ日曜日の昼間からこんな不気味なデモに付き合わされてもなお、警官の皆様がほんの少しのいら立ちをのぞかせる程度で済んでいるのには敬服する。(大事なので2回言いました)
最終地点の公園付近はマンションが並ぶ狭い住宅地。
警備の方々も「ここまでです!」とスピーカーを制していたが、しかしデモ隊の黒川氏は構わずに「じゃあもう少しだけね」とか言いながら、「人数はいなくても続けることが大事」「そしたらそのうち俺が政権とりますから!」などと喚く。
大音量に、マンションのベランダに多くの人が出てきて、心配そうに下を眺めていた。
暮れも押し迫った日曜日の昼間からこんなデモに付き合わされてもなお、警官の皆様がほんの少しのいら立ちをのぞかせる程度で済んでいるのには敬服する。(3回目)
(上野広小路を行く「三浦春馬デモ」)
観察② 浅草「創価学会解散」デモ
さて、場所を移して浅草である。
夕方まで同じ主催者による「創価学会解散しろ」を主張する行進。デモ隊はおよそ40人ほど。取り囲む警察も先ほどよりもかなり多かった印象である。
集合場所の公園前には修学旅行生の集団らしきバスが停まっていて、注目を浴びたことに気をよくしたデモ隊も手を振ったりして嬉しそうにしていた。警察の皆さんはやや苦々しい表情にも見えた。
公園で子ども達もたくさん遊ぶ中で、つんざくような大声で黒川あつひこ氏が数十秒間「かしこみかしこみもまをす~」との祓詞(はらえことば)を唱えてから、さあ出発。警察の皆さんはやや苦々しい表情に(略)
(祝詞をあげる黒川あつひこ氏)
出店などもあって、お祭りの雰囲気もあった休日の浅草寺。かなりの人出である。
こんなところに「池田大作は死んだ!」とかの大旗が翻るデモ隊をぶっこむのか…。
そんな不安をよそに、行進はまず浅草寺の裏手側へ向かう。ほっとひと安心。ぐるりと浅草六区を回り、ラストにしてハイライトとなる雷門前、すぐ付近の終着点である隅田公園へと進んでいくルートだった。
道中、右翼の街宣車とニアミスしたり、歩道に佇むエホバの証人の方々を圧倒したりもありつつ、「悪事を隠ぺいするなよ創価学会!」「池田大作は死んだんです!解散しましょう!」「頭がパー、創価学会!」などと叫んで笑いながら行進を満喫している様子。
そんな面々に対して、さすがの警察からも「早くして!」「ついていって!」と先ほどの上野の警察より少し強めな物言いが目立っていた。やはり少しいら立っていたのだろうか。
(デモ隊が掲げていた旗の数々)
(奇跡の共演が3度ほど。エホバも多いよな)
先ほどの「三浦春馬デモ」と同じメンツは先頭を行く「つばさの党」関係者ぐらいで、「三浦春馬勢」のおば様たちはほぼ消えた。
スピーチを聞いていると、創価学会を抜けようとした時の嫌がらせなどについてかなり詳しく語る人も。おそらく本人や身内に何らかの被害を受けた方が参加していたのだろう。
浅草の警察は車両から「デモ隊が通ります」のお知らせを多めに流していた。ただでさえ車道と歩道も狭く、さらには人力車も溢れる浅草周辺の警備はかなり難しそうだ。デモが通る間は交通整理だけでなく信号機の操作もしなければならない。
(名物看板をバックに進むデモ隊)
(雷門通りを行くデモ隊、車道で気を配る警官)
(浅草ならでは。人力車の乗客も呆れ気味?)
雷門前はさすがの人だかりだ。
いよいよ「創価学会の悪事」とやらを大声で主張するチャンスの場面だ。しかし、スピーカーはリーダー黒川氏の手に。「つばさの党」や自身のYouTubeチャンネルの宣伝などをしてほぼ持っていってしまったのが印象深い。
(ついに雷門前に到達したデモ隊)
対岸にスカイツリーとアサヒビール本社横の名物オブジェなども映える隅田公園で、デモ隊は無事に解散式を迎えた。
「三浦春馬デモ」だけでなく、この「創価学会解散デモ」も定期的にやるそうだ。
「公園使用料が高いんだけど、一人1000円でいけるな」とデモ参加費(!?)についてやいのやいの雑談をしたり、「打ち上げ行く人~?デモと打ち上げはセットです!仲間を作って楽しくやりましょう~」「人数を数えるから手をあげたままで~」などとワイワイがやがやしている。
この様子を見ていると、もう完全に趣味だと思われても仕方がないと思う。だが、どんなに妙なデモであっても、行うことが市民の権利である以上は、警察側も公道や往来の平和を守るため貴重な人員を割かなければならないのだ。
(解散場所までしっかりとついていく警察の方々)
(打ち上げ行く人~!はーい!)
眉間に皺を寄せてタメ息ぐらいはついてもよさそうなところ、最後までしっかり警備をして去っていく所轄の警察の皆様には本当に頭が下がる。
それと、ずっとついていた数人の私服警官の方々だ。今回も大きなトラブルが起きなくてよかったが、デモが集合する前から解散するまでしっかりと、いや、なんなら打ち上げの会場付近までも監視に行っていたかもしれない。
デモ行進を追うといつもながら、目をこらさなければ分からない公的機関の皆様の尽力のおかげで、平和が守られていると実感する。
さあ、みんなで一緒にトンデモ・デモを観察してみませんか(違うか)
今年も1年、警察の皆様は本当に本当にお疲れ様でした。
(黒猫ドラネコ)
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今年配信の記事
さて、今年も様々な記事を配信しました。
せっかくなのでアクセスの多かった潜入取材の成果の数々を掲載していきます。
この1年のトンデモの振り返り。暇つぶしでもなんでもいいので、ぜひご覧くださいませ。
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書き足りないことばかりですが、2024年もマイペースでやっていきます。
「コイツ、またこんなもん見に行ってんのか…」は、私にとって最高の褒め言葉です。
それでは皆様、良いお年をお迎えください。
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